なんで、お父さんがいるんだろう?一番最初の感想だった。
「凛、大丈夫か?」
相変わらずの声。私にとって、一番安心できる声がお父さんの声だった。
「ふぇ…グスッ…大丈夫なわけ…無いじゃん!」
お父さんは泣いてる私を抱きしめてくれた。その時気づいた。
「お父さん…痩せた?」
お父さんは驚いて私をパッと離した。
「そ、そんなこと無いよ!気のせい。」
そうは言うけど何か隠してるみたいだった。明らかに。
「なら…いいけど。でも、どうしたの?私に会いに来るなんて…。」
そう、私に会いに来ると母親が怒るはず。なのに、なんで?