小説『不良少女』
作者: ()

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「舞羅…」


私は思わず口にその名前を出してしまった。


「あ…ら?自分のお母様に呼び捨てなんて…なんて子なの?そんなふうに育てた覚えはありませんことよ」


なんだか、いまさらいい人ぶって出てきた女はウザかった。でも、舞羅の美しさは…変わっていなかった。


「ふんっ!私は、あんたのこと母親だなんて思わないわ。お父さんを裏切ったくせに!!」



私の怒りはもう、絶頂にたしていた。



「それは、あなたのお父さんが悪いのよ」



舞羅は涼しい顔をして一言そういったのだ。



「なんだって?」



私の目はつりあがる。



「しらないみたいね?あなたのお父さんは…人殺しなのよ!!」



舞羅は最後を強調して言ったあと、大声で笑った。私はショックを受けてたっていられなくなった。

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