ガキの私にでもわかったかもしれない。誰かを愛すること、大事に思うこと…。そして幸せ。
「みんな…大好きだよ。」
小さくそうつぶやいた。
「みんなも凛のこと大好きだ。」
お父さんの暖かい腕に抱きしめられた私は幸せだった。父親のぬくもりってこうなのかな?今まで感じなかった分、幸せは倍増した。
「舞羅…。」
お父さんに名前を呼ばれかのじょはハッとした。
「な…に?」
おびえてるようなうれしいようなそんな様子。好きなんだって…改めて思った。
「悪かった。幸せにしてやれなくて。あの時、オレが約束を果たしていれば芽衣は…死ななかったかもしれないのに。」
パパたちにもいろいろ事情があったんだね。知らなかったよ。娘なのに。