小説『不良少女』
作者: ()

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ガキの私にでもわかったかもしれない。誰かを愛すること、大事に思うこと…。そして幸せ。



「みんな…大好きだよ。」



小さくそうつぶやいた。



「みんなも凛のこと大好きだ。」



お父さんの暖かい腕に抱きしめられた私は幸せだった。父親のぬくもりってこうなのかな?今まで感じなかった分、幸せは倍増した。



「舞羅…。」



お父さんに名前を呼ばれかのじょはハッとした。



「な…に?」



おびえてるようなうれしいようなそんな様子。好きなんだって…改めて思った。




「悪かった。幸せにしてやれなくて。あの時、オレが約束を果たしていれば芽衣は…死ななかったかもしれないのに。」




パパたちにもいろいろ事情があったんだね。知らなかったよ。娘なのに。

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