小説『とりあえず転生したらキルア君の妹になったイラストレーターのお話。』
作者:みちる。()

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『ハジメテノ×オシゴト』






「エル、仕事だが・・・」
父さんの一言でその場にいた全員の時間が止まる。てか、なに?お約束なの?キル兄と豚君いない代わりにゴトーがいるけど皆さんせいぞろいですね!!!!
「あ、ごめんなさい無理です。先客があるから」
「なんでだ?」
「蜘蛛の仕事〜」
ピシッと、その場の空気が凍りついた。気がした。
イル兄に至っては針をもっていた。怖い。
「なぜだ?」
「天空闘技場に行ったときに勧誘された」
「旅団には関わるなと言っといたはずだが」
「ははー聞こえないなぁ汗」
周りに殺気があふれる。相手は主にクロロである。
イル兄に至っては念仏のようにクロロ殺すと呟いている。
手に持っている藁人形はなんだろう。今にも神社に行きそうな勢いですね!!!!
私は何も見てない知らない聞いてない!よし。おけー。
「とゆことで、あたし行ってくるネ」



***



アジトの近くに行くともう何人か集まっているようだった。
(うーん。この気配は・・・クロロとマチとフェイタンとシャルかな・・・あ、あとフィンクスもいる)
なんとなく気配を消してアジトの中に入って行った。



「お久しぶりです。エルフでーす!!」
「「「「「?!!!」」」」」
突然気配もなく現れたあたしを見て、びっくりする面々(その顔はとても滑稽でしたはい)
最初に戻ったのは我らが団長クロロ様である。
「あ、ああ。久しぶりだな。いったいどこから湧いて出た?」
「失礼だなーあたしは虫かい?」
「さぁな」
「うわーん。マチ―クロロが虐めるー(棒読み)」
「あー。はいはい」
とりあえずマチに逃げる。
「マチって優しいよね。イル兄とは大違いだ」
「なっあ、あたしはただっ!」
「エルフ、基準が狂ってるぞ」
「そお?」


その後、続々と人が集まってきた。


「よし。全員そろったな。シャル、説明を」
おい。団長丸投げかい。と、思ったが口にしない。どうでもいいときに空気を読むエルフである。
「はーい。今日盗むのは、妖精の涙≪アルフェスト≫とにかく凄いよ。とりあえず、要点だけまとめておいたから見といてね」
シャルから紙を受け取る・・・が、
読むきしねぇ。
ウボーとかもそう見たいで資料が早くもごみになっていた。
あたしも読まなくていいか。
「今回行くのは、俺とシャルとエルフ、マチとパク、フェイタンだ」
「おい!俺らは?!!」
「お前ら、3人は前回の仕事でへまをやったから留守番だ」
「チッ」
ええー。あたしも留守番がいいナー。
まぁいいか。はぁ。
「ところでエルフ、お前ほとは殺せるのか?」
ヒトハコロセルノカ・・・か。
「うーん。やれと言われたらやる。でも必要以上はやんない。あまり人を殺すのはいやだなてか、クロロはあたしに人を殺せと命令されるのですか?あたしはやんないよ。」
「そうか。じゃぁ、死体の山は大丈夫か?」
「それはへーき(心の準備が必要だけど)」
「そうか。いくぞ」



向かう先は小さな国。
蜘蛛の糸が伸びる



***





「おおー賑やかだねー」
「そうだな」
「ねぇクロロ、あのお城を攻めるの?」
「そうだ」
へー。あれだ、ネズミさんがいる夢の国の靴を落として幸せになった人の城っぽい。
つまりシンデレラ城。
どうでもいいが、あまりにも“らしくて”つまんなかった。
その時、クロロから号令がかかった。
さて、お仕事にでも行きますか。

「でさ、シャルさん。妖精の涙≪アルフェスト≫ってなに?」
「はぁ?!」
思った事を聞いただけなのに、こいつバカかよって顔された。
隣にいるマチにも、ため息をつかれた。
ショックだ。
「はー。妖精の涙≪アルフェスト≫って言うのはレジェインティア、っていう少数部族でさ、俺たちも一回盗みに行ったことがあるんだ」
う・そ・だ・ろ?!!まさかの失敗系?あの旅団が?
「いや、前は“体”が目的だったから」
「?!」
シャルの、一歩間違えばこれ18禁じゃね?という単語にむせていると、クロロが割って入ってきた。
「シャル、意味深な言い方をするな。レジェインティアとは、少し特徴があってな」
「特徴?」
「そうだ。尖った耳に透き通るような青い目が特徴なんだ。ちなみに、尖った耳の関係で妖精族とも言われてる」
「へぇ。それって、もしか全員皆殺し?」
てか、なんか聞いたことあんな。どこだろ?わかんないや。
てかてかてか、妖精族ってはずくね?
あ、あたしも妖精か。
ちくそう。久しぶりに名前のせいで赤面しそうだ。
「そうだよ。で、今回盗むのが、その妖精族の残したといわれる宝石でさ。どんな形、色かはわかんないんだよね」
「おいこら」
「いやさ、妖精族もいろいろ凄くてさ、でも何が凄いのかはいまだにわかんないんだ」
「ええー」
んーなんでだろ?
どっかで聞いたことあるんだよなー。
てか、とんでもなくアバウトですね!!!
そんなことを考えていると、クロロが歩き出した。
「待ってよ!!!」






***




あたしは、いまクロロとシャルにくっついて行動している。
でも、シャルに至っては携帯をいじってた。
仕事中だよ?いいの?って聞いたら、いいの!って返された。
気にしないどこ。
「お、ついたぞ」
「おおー」
目の前にはバカでかい金庫。なにいれんだろなー。って考えてたら、3人出てきた。
シャルが、「うわっ念能力者じゃん」って言ってたから強いんだろうなうん。
「エルフ、お前は真ん中の奴を殺れ」
「は?何言ってんの?いやって言ってんじゃんクロロアホなの?」
そんなことを言ってるまに相手が攻撃を仕掛けてくる。
「え、ちょッっま!!!」
とりあえず、常に常備している短刀を刺してみた・・・が
「なんで歯が立たないんだよコノヤロオーー!てか助けてよ!おわっ危な!!死ぬ死ぬ死ぬ!まさかの此処にきてのジ・エンド?!!ふざけんなぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」
「フッ無駄口叩ける余裕があるんだ。大丈夫だろう」
「んなわけなーい!くそう。クロロなんて!クロロなんて!もやしになればいいんだ!」
あたしの一言で、相手が笑う。あ、味方もだ。って、みんな来てるー!!!助けてよ!
「ふッ残念だな嬢ちゃん死にな」
「誰が死ぬかバッキャロオー!!!!おっせーよ!こいつ殺す」
そして、お約束?の力で短刀を取り出す。
「ふッ無駄だよ」
と、相手が言うか言わないかのうちに首に切りかかる。
返り血を浴びるのはごめんなので、血を凍らせて、後ろへ退く。
ひいた瞬間血が噴き出した。
「ふー。終わった。あー。これ使うと疲れるんだよね。あたし、過労で死ぬかも」
「・・・。だろうな」
ひでぇ。
「てか、お前なんね。どうやたらああなるか?」
「知るか」


金庫の中に入るとあまりにもらしくて、つまんなかった。
「つまんないってあんた・・・」
マチさんに呆れられたのがショックというかなんというか…。
中に入ろうとすると、何かが目にとまった。
「ロケット・・・?」
月の形をしたロケットを開けると、誰かわかんないぐっちゃぐちゃの写真と、七色に輝く宝石だった。
「クロロ―これもらってくねー」
「は?まぁ、いいか」
「やった!」



そのあと聞いたけど、見つかんなかったらしいよ。アルフェスト。
ともかく、ハジメテノオシゴト無事終えました。

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