小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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18話「鼻ほじりすぎるのよくないって言われなかったか?」


〜クロside〜

「クロはドレッドグラサン、ギンはキャハハ女をやれ。」

「お…女ですかい?」

戸惑っているギン。鬼人とか言われてたんじゃないのか?

「お前が女を殴りたくない主義ってのは何となく分かる。が…そんなんじゃここじゃ生きていけねぇぞ。本物の鬼になりたきゃやってみせろ。
あと、相性的にクロならキャハハを完封できるからな。それじゃ実力テストにならねぇ。」

訓練の成果を試すテスト…か…無様な姿をお見せになる訳にはいかんな…

「おれの相手がメガネ一人だけだと?…なめられたもんだ
…ミス・バレンタイン。お前はそこの無精ヒゲを潰しとけよ?」

「キャハハハっ!まかせなさいよぉ♪あんなブサ男なんてすぐに潰してあげるわ♪」

指を鳴らすドレッドヘアーに傘を持った能天気そうな女ミス・バレンタインが返事を返す。


「奴らは強ぇのか?カシラ。」

「水を使えるお前なら…まぁ、圧倒できるな。で、テストに二人を選んだのはクリークはまだ武器を持ってた頃と強さが変わらんからな、テストはまだ先だ。
お前の場合はまだお前にふさわしい強敵がいないからな…さらに先かな?」

お嬢様とアーロンが暢気に会話している…


「じゃー始めるか…さっさと終わらせんとな…」

何故鼻をほじっている?やる気があるのか!?
奴は鼻糞を出し指で丸め……ガキか?

「鼻空想砲(ノーズファンシーキャノン)!!」

ピンっ!

ドレッドヘアーが鼻糞を飛ばしてきた!?

ゾワっ

なんだ…嫌な予感が…

「!?…!」

勘を信じて避けると鼻…何回も連呼するのは耐えられんな…それが民家に触れた瞬間…

ドゴォォン!

爆発した…な、何?どういうトリックだ?超小型の爆弾か!?

「さっさとおれに殺されろ」
奴が迫ってくる。…考えが纏まらんうちに…

「くっ!」

こちらがとりあえず体勢を整えたと同時にラリアットを仕掛けてきた!

「!?」

寸ででかわすと空振りに終わった腕が岩に激突。岩の一部が爆発した。…さっきからどういう事だ…

「おれは全身を起爆できる爆弾人間。このボムボムの実によって遂行出来なかった任務はない!」

爆弾人間!?…こいつも能力者なのか……そうなると奴に触られるのは不味い…

「ちょこまかと…スピードだけはこちらより上とは…メガネ野郎。」

私の特徴はメガネだけか?
クリーク達やアーロンも初対面ではメガネの事しか言わなかったしな…
いや、そんなことより…とてもじゃないが肉弾戦なんぞ出来ん!

「!逃げる気…速ぇ!?」

四次元的移動術で奴を翻弄する。…取った!爪を奴に突き刺…

「なんてな…見え見えだ、雑魚が!…足爆弾(キーキーボム!)」

ドゴン!

蹴りが私に触れた途端思いっ切り吹っ飛んでいく。

「手間取らせやがって…そこで死んで…何!?」

起き上がる私を見て驚いている……

私も驚いている。爆弾というので体がちぎれ飛ぶ程の衝撃が来ると思っていたが…

「どういう爆弾だ?殺傷目的ではなく衝撃を重視したものか?」

「!?」

感じた衝撃はお嬢さまに指一本で吹っ飛ばされた時よりはるかに弱い…

「て…てめぇ…どういう体を…見掛けによらずタフな様だが…」

奴がリボルバーを取り出した。あのモデルは知らんな…

「これならどうだ!そよ風息爆弾(ブリーズ・ブレス・ボム)!!」

!?シリンダーが空の様だが奴が息を吹き込むと何かが放たれた音がした。

見えない…仕方ない……剃!

お嬢様が言うには、スピードが抜き足と並びながらも制御可能な高速移動術らしい。
それで不可視の弾丸を全て避ける!

「なっ!?何なんだ?そのスピードは!?」

見当違いの方向を向いて叫ぶドレッドヘアー。

「!…ちぃぃっ!…調子に乗るな!」

またもラリアットをかまそうとしているが…それはもう見切った!

「栄螺・散!!」

爪で、突進してくる敵をカウンター迎撃する新技だ。

「!?ぐっ!へっ?…ば…馬鹿…な…」

どさりと倒れたドレッドヘアー…………勝てたか…

「おーようやったな。鉄塊の効果もちょびっと出てた様で安心したぜ。
今のお前はあん時より数倍頑丈になってるぜ〜」

「!?こっ…これが…訓練の成果…」

やはり…お嬢様は…世界一だ…

そして私は地面に座りこんだ…




 〜ギンside〜

しかし、まいった。女と戦うのがこんなにやりづれぇとは…
昔から女は戦場に出るもんじゃねぇと常々思ってたのに……お嬢は全く別なんだが…
今までアニキやパールに任せてたツケが来たのか?
しかも相手は一見か弱そうな感じでとてもこの場に似つかわしくねぇ…

「キャハハハっじゃあ〜行くわよ〜」

不意にジャンプしやがった……なんだぁ!?軽く飛んだ様に見えたのに10メートルは飛びやがった!
あの傘に何か細工してんのか!?

「くらいなさい!5000キロプレス!!」

!?急に女が急降下しやがった!?

ドグァっっ!!

「ぐ…へっ……」

女が足から体ごとボディプレスしてきやがったが…なんだ!?この重さは!?

「キャハハハっ!驚いた!?ブサ男さん。私のこのキロキロの実は体重を1キロから1万キロまで自由自在に操れるの!
この力で大抵の敵は圧死するのよ!」

…な…なんて目茶苦茶な能力だ…これが悪魔の実の力…

「さあ、このまま潰してあげるわよぉ!…強くなる石(クレッシェンド・ストーン)!」

ぐぉっ!?さらに重く…?…ぐ…くそ…これだから女…は………


「がああああっ!」

「きゃ〜〜な…なによぉ〜!?
なんではい上がってこれるのよぉ〜!?」

なんか喚いてるが関係ねぇ!

「ど…どういう力なのよ!?ありえな〜い!?」

動転してるところわりぃが…

「うぅっ!?」

拳を女の腹にめりこます。これで十分だろ…男が相手なら最近編み出した十六連打で殴るコンボ技をお見舞いしたんだが…

「おーギンも勝ったか…5000キロはどうだった?」

「死ぬかと思いましたが…意外にダメージは無いっス。」

「効果早っ…ま、いいか。俺にとっちゃうれしい事だ。
クロ同様間違いなく強くなってるよ全員。」

「そうっスね…」
確かに以前なら血ヘド吐いて内臓も潰れてたかもしれねぇ……アレ?毎日血ヘド吐いてるような…

するとお嬢はイガラッポイとか言うオッサンを港の方に運んだ後、ドレッドグラサンと女を肩に担いだ。

「見えない所に捨ててくる。…で、その後出港すんぞ。」








〜ビビside〜

目の前にはウイスキーピーク。麦わらの一味を連れてきての帰郷…もっとも、かりそめのだけど。
この後は町長に扮しているイガラムとバロックワークスの連中と共にこいつらを始末して奴のご機嫌を伺う…
なかなかしっぽを見せないけどここまで来たんだ…最後まで………あれ?イガラム達や賞金稼ぎ達が歓迎に来ない?…どういう事なの!?


船着き場に船を停め、みんなで降りる……が

「あれ!?Mr.8ぉっ!?」

……!?

「イガラムっ!?」

「イガラムぅ!?何言ってんの!?ミス・ウェンズデー!」

Mr.9が問い詰めてくるが…ごめんなさい…あなたには関係ないの…

「ゴフっ……!?わ…私は…!!ビビっ……マーマー、ミス・ウェンズデー…よく来た…」

「ちょっと待てぇ!ビビって誰だ!?」

Mr.ブシドーが滅多に見せない真剣な表情で聞いてきた。

「お前らバロックワークスじゃねぇのか!?どうなってんだ!?」

!?彼にはバレていたの!?

「…!ビビって確か…アラバスタの王女の名じゃ……ははぁ!そんな事は露知らず無礼な態度許してくださ〜い!」

「ちょっと止めてよ、Mr.9!」

彼とは敵だけど少しは情が湧いていた。私には同じ立場での仲間は出来ないのかしらね…

「ぐ…う…昨日…ビビ様達が到着する前…別の海賊達が来て…始末しようとしましたが…返り討ちに…Mr.5ペアも撃退されていました…」

!?あの二人を!?

「おいっ!お前!ウエンズデーなのかビビってのかハッキリしろー!!」

船長が叫ぶけど声が…

「あなたは…確か麦わらのルフィですね…貴方達に頼みがあります…」

結局、私達は私の事、目的の事を彼らに話した…
最初は信じられなかったけど、彼等の言葉を聞いていたら…なぜか安心していられる私がいて…

「8000万って、アーロンの4倍じゃないの!断んなさいよっ!!」

クロコダイルの事を聞いて絶叫して滝涙を流すナミさん。

イガラムの方を見ると……あれ?私に成り済ましているつもりなのかしら…
昔からちょっと抜けているのよね…イガラムって…
アラバスタへのエターナルポースをルフィさん達に渡し船に乗りこもうとする…

「おれも…イガラムさんに協力するぜ。乗りかかった船だ。」

Mr.9…ありがとう…そんなあなたを疑ってしまった私は…

イガラム達が船に乗りここを出港する…どうか無事…
ドオオオオンっっ!!

!?……え?…イガラ…ム…







気がつくと、ナミさんが私を抱きしめてくれていた。…私は…私がしっかりしないと…みんなに迷惑なんてかけられない…

クロコダイル……あなただけは…絶対に…




-19-
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