5話「ゴリ…首領・クリーク来襲ktkr」
〜シオリside〜
ぼ〜と今後の事について考え事をしていたら、いつの間にかルフィらしき少年がゾロ達と騒いでいた。
…まだナミがいるな…?どのタイミングでココヤシ村に逃げるんだっけ…
と、ルフィを見てさらにピキピキしているクロを横目に思考に没頭していた時、日常は突如として破られた。
バァァンと大きな音を立てて店に入ってきたのは二人の男。
1人はさっき店を出て行ったはずのギンだ。
もう1人はギンに支えられている、無駄に豪華な鎧を着た大男。顔がゴリラみたい。
「……飯を…よこせ…今すぐ。」
衰弱しきっているのになぜか命令口調なのがおかしいのか客の1人が野次を飛ばす。
しかし別の客が窓を見た時、哄笑は悲鳴に変わった。
「おっおいっ…なんだあのでっかいガレオン船っ!」
「しゃれこうべの両隣に砂時計っ!!まさか…クリーク海賊団っ!?」
「うわあああああっか…海賊だっっ」
「ああ?クリーク海賊団だ?」
ルフィ達、コック達はどこ吹く風だ。
しかし…サンジは飯を出そうとする。そのせいでパティ達と言い争うがサンジはかまわず飯を出す。
「そいつはだまし討ちのクリークなんだぞっ?」
名前の知らないコックが叫ぶが遅かった。いきなり復活したクリークがサンジにラリアットをぶちかます。
「っ!…話が違うぞっ首領・クリークっサンジさんには手を出さねぇって…」
あわててギンがクリークに詰め寄るが無視し彼の肩を手で砕いた。
「が…あ…」
倒れたギンを放置するクリーク。さらに
「いいレストランだ。この船を…もらってやる!!」
…クリーク、コック達、復活したサンジの言い争いが過熱している。その際に客も当然泡を食ったように逃げ出している。
おっ…さらにゼフも来た。ますますカオスだな…
「おい、ちょっとこっちの方に行くぞ。」
代金をコックに渡し入口から出る。
一方話が進展したのか大量の食料がクリークの船に運ばれる。
おいおい…ゼフさん甘くねーか?
案の定、元気になって調子乗った海賊共がヒャッハーと叫ばん限りに乗り込みだそうとした、次の瞬間っ!!
ズバァーーーン!!!
なんと巨大ガレオン船が真っ二つに割れた。
「「「んなあああああ〜〜〜!!!???」
全員驚愕。クロも唖然としている。
ゾクリっ
…来たな…
沈んだガレオン船の後ろから現れたのは小さな小舟。ボートタイプでイカダと大差ない大きさだ。巨大な波が来たらひとたまりも無いだろう。
しかし、実際にはどんな自然現象が襲ってもビクともしないだろう。あの男が乗っている限り。
小舟にのっていたのは…羽飾りのついた帽子を被り、マントを羽織った中世の騎士の様な格好をした男だった。鎧の類は一切身につけていないが。
背は2メートル近く、長大な剣を背負っているがなにより目を引くのは鋭すぎる眼光、狂気じみてるといってもいいだろう。性格はいたって普通だけどね。先天的だったらいじめられたりしたんかな…
「うわあああああっ〜〜またきやがったあああっっっ」
この世の終わりみたいな表情で絶叫するクリークの手下たち。
「…世界最強の剣士、鷹の目のミホーク…!」
わざと大きな声で叫ぶ俺。主にゾロに向けてだ。
おおう、すげえ表情だなゾロ
恐慌に陥ったクリークの手下たちが銃とかをぶっ放してるが全てあの黒刀にさばかれてる。
…ミホークなら直撃してもノーダメだろうに…ま、今はそれより作戦を始めるか。
「…さて、俺らも身を隠すか。」
「…は…ところで何かここに用事があったのでは?」
「ああ、俺は今からちょっと忙しくなる。クロは…そうだな。多分だがよ、クリーク達は麦わらに負ける。
で、逃げ帰るルートも大まかにだが掴んでる。それでだが…お前は船で奴らをここまで誘導してくれ、で着いたらこれで連絡頼む。」
クロにメモと電伝虫を渡す。
「…私が船を奪うとは考えないのですか?」
「考えても無駄だよ。俺は船より速く動けるからな…それに、その気はねぇだろ?」
「…分かりました。…!この船は大丈夫なのですか?」
「そりゃ問題ない。クリーク海賊団しかも敗残兵じゃ落とすどころかまともな傷をつける事もできんだろ。」
とりあえず納得したクロと別行動を開始した俺だったがその時…
「…見事」
ミホークの声がした。あれ?このセリフって…
あわててバラティエの方を見るとゾロがおもいっきり斬られて倒れていました。
……っておいっ!見逃したよっっ!戦いも、あの名セリフもっ!