66話「歪み始める物語(後編)」
〜聖地マリージョア〜
〜五老星・マサムネside〜
白ひげとの戦争でこうも被害が出るとはな…わしが30歳若けりゃ…こうも無様には……いや、あの忌ま忌ましい化け物がいるかぎりは無理な話か…
Dの名を持つ海賊『麦わらのルフィ』、七武海を抜けたジンベエをも巻き込むとは…
「しかし、七武海の席が二つ開くとはな…」
「『黒ひげ』マーシャルD・ティーチ…あわれな男よ…ああも見事に傾国に利用されるとはな…」
とベッケン。座ったらどうじゃ?
しかし…
「いい加減…あの事にも触れるべきではないか?」
「「「傾国のシオリがリヴァイアサンとはなぁ…」」」
全員が頭を抱える。そりゃそうじゃ。
800年前から続く信じがたい伝承…我が先祖達は代々その秘密を厳守してきたのじゃが…
よりによってこの時代に現れるとはなぁ…
「とにかく暗殺含めありとあらゆる手を使ってでも抹殺せねばならん…ヤツが世界を滅ぼす前に…」
「アハハハハハ…なにをちんけな事言ってるんだか…」
!?その声は……!…金髪碧眼の美男子がいた。彼こそは…
「デ、デイフレア聖王…!?」
『王』がなぜここに…
「ああ、そんな堅っ苦しくしなくて良いよ。気軽にフレアって呼んでよ。」
……呼べるわけないじゃろう…世界の『頂点』に向かって…
「リヴァイアサンが復活したのを記念にさ、僕も動く事にしたから。残り18人の同志も同じ意見さ。」
!?『王』達が…動くと…?
「そろそろ『本物』が動かないと、腐りきった偽物は傾国のシオリに皆殺しにされるんじゃないかな〜?
僕としてはそれが1番だとは思うけど、体裁ってのはめんどくさいよね〜」
……………『王』達は一般市民に知られてはいけない存在なんじゃがな…
「とは言え…リヴァイアサンの『力』はまさに規格外…『力』は僕互角かそれ以下だけど、生身の体に限れば、月とスッポンほどの差があるからね〜僕なんか秒殺されるよ〜」
聖王のあの『力』はまさに…
「そこでさ…『時の牢獄』に封印されてる『七英雄』を解放しようと思うんだ♪」
!?とんでもない事をおっしゃられた…
…七英雄…800年前にリヴァイアサンと戦ったという者達…
リヴァイアサンが再び復活する事を予見し自ら封印されたという…伝説中の伝説の存在…
「とは言ったけど、もう牢獄の管理者に協力してもらう事になってるんだよね〜」
代々『トキトキの実』を受け継ぐ一族…彼らだけは決して何かあってはいけないという事で常に一人大将が、三大将が欠席の場合は海軍総帥か元帥が護衛するのが昔からのしきたりとなっておるが…
「え〜と…『ガンマスター』ライカ・エメラルダス?零士作品混じってね?
次は…『聖女』セリューネ?聖女って…
ほんで…『九尾』?まさかのNARUTOかい!?
『禁断の地』パンドラ…ん?地名じゃん!どこか知らないけどっ!
『全てを滅ぼす剣』ストームブリンガー?剣て!?
『星喰い』!?なにこれ怖い!
最後が…『オメガ』…ん?これだけ名前だけ?」
聖王が管理者の家に伝えられている古文書を読んでおられるが…どれも聞いた事がないのう…
「んじゃ、さっそく解放しにいくか〜楽しみだなぁ〜頂上戦争や魚人島までは分かるけどこれは知らないもんね〜どうなるのかホント楽しみだ〜」
よく分からん事をおっしゃっておるが…
これから…世界はどうなるのか…800年前みたいに海に沈まなければいいのじゃがな…
〜グランドライン前半『楽園』とある島〜
〜シオリside〜
女ヶ島を出てマザーバンガードと合流し、とある海域に潜伏する。拠点候補地にはもうすぐ行くとするとして…しばらくはここら辺でまったり過ごすか〜
みんなは元黒ひげクルーやレベル6の囚人達を見てピリピリしてんな…
囚人含む黒ひげクルー達…コイツらをどうするか迷ったが目の届く範囲において適度に不満がたまらん様に敵海賊を襲わせとくか…
好きなキャラはオーガーくらいだし彼だけは鍛え…る必要あるかなー…狙撃の腕は既に世界有数レベルで多分ヤソップと双璧だろーし…ま、強者がいればクロ達も伸びるだろ。
しかし、今はそれより…
「みんな〜乙〜」
ビール片手にみんなで乾杯。CP9とかもいるので狭い狭い。
「これ以上ねぇデビューだったな、アマクサァ。」
「いや〜あの戦場はマジ勘弁だったわ。ストレスがマッハでやばかった。体力的には全く問題なかったが。」
「あんだけ暴れて問題なしかよ…全く…」
呆れて葉巻をプカリとしてはる。
「しかしクロ達が思いの他やれてて嬉しいぜ。」
クロがゾロの刀溶かした奴、クリークがTボーン大佐、ギンも大佐らしいやつを、アーロンはCP9を追ってたバラバラになる奴を倒したらしいな。
「あ、なんかダルメシアンっぽい海兵と戦いました!えらい強かったすけど水かけたら弱ったんでボコリました。」
…ダルメシアン…どんなだっけ…あ!確か中将のか…弱点ついたとはいえ中将を…
ワポルに至っては中将二人ってマジかよ。
ボンちゃんやフィンガーもヒナさん眼中になかった様だしベラミーも新戦術がハマったし、フォクシーやペローナの攻撃でだいぶ被害出たらしいな海軍は。
CP9も船守ってる時に赤犬派のオニグモとドーベルマンと互角にやり合ったらしいし…
そして、エネルだな。PX大量撃破、青キジとやり合ったし…えらい事になりそう…
と、そこにニュース・クーが来たらしいので甲板に出て受け取る…が重そうだったな。
…手配書と…ニュース一面はと………うわお!
全部持って宴会場に戻る。
「ニュース・クーが来たぜ!」
俺の持ってるニュースに釘付けになる一行。さて中身はと…
『白ひげ海賊団二番隊隊長『火拳』のエース処刑失敗!原因は四皇『白ひげ』、スーパールーキー『傾国のシオリ』並びに革命家ドラゴンの子『麦わらのルフィ』、『雷神』エネルの介入!』
「おお!私が注目されている!」
うれしそうやなエネル。
二面を見ると…青キジ全治一ヶ月、赤犬全治半年のニュースか…これなら…
ま、今はそれより…
「懸賞金の発表だ!ヒャッハー!」
色めき立つみんな。そりゃそうやろな。
じゃ、まずは…
『『不可視(インビジブル)』のクロ・1億9600万』
おおう!2億近くかよ!しかもインビジブルってなんかカッコイイな…
「私が1億9600万…1億6000万以上も上がるとは…」
次はクリーク…
『『鉄(くろがね)の城』クリーク・2億1700万』
マジンガーZかよ!…いやあの堅さは納得だが。2億越えって…あ、ミホークと互角に戦ってる様に見えたんかな?
「俺が2億越えるなんて…信じらんねぇ…生きてて良かった〜!」
原作知ってる方としては信じられんわな。
次は…ギン。
『『鬼人』のギン・1億』
んー…1億ジャストか…もちっと活躍してほしいんだが…伸び悩んでるな〜何かきっかけ…最終手段として…食わせてみるか?
「1億…」
まんざらでもない顔だがたった1億で終わらせねぇよ…お前に1番強くなってほしいんだからな…
んで、次は…
『『ノコギリ地獄』アーロン・1億7000万』
うん。けっこうな額だ。覇気以外ジンベエに負けてねぇ身体能力だしな。
「うおお〜1億越えたぜ〜!」
もっと上がるさ…次は…
『『悪食王』ワポル・3億』
うわお。こりゃ予想以上…確かにえげつなかったもんなぁ…常時パシフィスタ要るけど。
「まーはっはっはっ!少々物足りんが、まぁこんなもんだろう!」
ホント…ワケ分からん能力だなぁ…バクバクって……次は…
『『串刺し魔女』ダブルフィンガー・1億4000万』
おっ!1億5000万近くとは…ここまで物になるとはなぁ…
「元ボスの金額越えちゃったわ…」
クロコはどう考えても3億前後かそれ以上に更新されるやろな。
『『嵐のオカマ王子』ボン・クレー・1億5000万』
ボンちゃんはバランスが良いんだよな〜
「んがーはっはっ!嬉しいからあちし回るわぁ!」
ボンちゃんはまだ伸びる…特にマネマネの実の力…もっと進化できるはずだ。
『『跳躍超人』ベラミー・1億5500万』
「い、1億もアップ……なんか自信が出てきた………かも。」
もっとギアを鍛えりゃすげぇ事になりそうだ。
『『雷神』エネル・5億』
お!作者公認の5億キター
「5億とは…とんでもなく高くないか…?」
「いや、お前の力を考えりゃ妥当なトコだ。」
雷迎やママラガン使えりゃもっと跳ね上がりそうだがマクシムないしな。
『『タイムマスター』フォクシー・1億2400万』
お、さすがに1億越えるかオヤビン。厄介極まりない能力だもんな〜。もっとスピードが上がって武装色の覇気使えれば大化けするだろな。
「このおれが1億の大台突破…」
「キャ〜オヤビン〜最高〜!」
ポルチェたん達がにぎやかす。
『『悪夢の姫(ナイトメア・プリンセス)』ペローナ・1億4200万』
「ホロホロホロ〜なかなかな金額じゃないか!」
能力考えたら1億台でも低いぐらい。彼女もフォクシー同様に鍛えたらえげつないやろな…
『『スカルマスク』・2億』
「あっ…ワシか…!?2億とは…ハア…賞金首になるとは…」
まぁカクの強さなら2億は妥当かな。なんかジャブラが騒いでるが。
『『ミノタウロス』・2億5000万』
「フン…賞金首かどうかなぞどうでもいい…」
さすがルッチ。覇気叩きこんだらもっとえげつなくなるだろーな…
『『雨のシリュウ』・7億』
7億って…さすがマゼランと互角なだけはあるな〜
「フン…ま、こんなもんか…」
こいつに関しちゃもう完成されてるからな〜ま、好きなキャラだから仲間にしたわけで。
『『巨大戦艦』サンファン・ウルフ・6億6000万』
「?けんしょうきんっつってなにつった?」
再び小人化したウルフ。ヒゲ生やしてるのに子供みたいなんだよな〜…まぁあの過去バナ聞かされたらキツイけど…
『『大酒のバスコ・ショット』4億1410万』
……ああ『よいよい(酔い酔い)』か!細けぇわ!
「トプトプトプ〜酒飲めたらそれでいいんや〜」
将来アルコール中毒…いやあの能力ならならんか…
『『若月狩り』カタリーナ・デボン・5億1000万』
若月って確か…若い男…もしくは子供だっけ…ルーキー狩りでもしてたんかね?
「ムルンッフッフッフッまぁまぁな額ねぇ〜」
『『悪政王』アバロ・ピサロ・4億4444万』
「あっ!?よく見りゃオメェあの国の元国王じゃねぇか!」
いきなりワポルが叫ぶ。
「!あの親父のドラ息子じゃないかニャー…よく生きてたニャー」
ニャーニャーうるせぇWWWWW
あと1枚…て事はオーガー達元黒ひげクルーは目立った動き見せてないからお預けか。
て事は…俺か。けっこう暴れたし船長じゃない奴が7億だから…8億ぐらい?おいおい…一気に跳ね上がるな…さてと…
『『傾世のシオリ』・1,000,000,000』
?あれ?1億に減った?と思ったら…
「「「10億……」」」
絶句したり中にはこの世の終わりみたいな絶叫を挙げたりする奴もいる…
じゅっ10億ってきこえたが…なにそのぶっ飛んだ金額…
「四皇級たぁな…さすがと言うべきか…」
四皇て…デビューして1年経ってないのに…ねぇ?
しかし…シリュウとウルフ以外のレベル6の囚人達のを除いたら総合賞金額が50億ジャストって…
CP9の二人の除いても45億前後とは…とんでもねぇな…気絶しそう。
「ホホホ…やはりティーチとは器が違いますねぇ。脱帽ですよ。」
とホントにシルクハットを脱ぐラフィット。
笑い方といいしゃべり方といいフリーザみたいなんだけど。
しっかし…胃、胃が痛ぇ…
けどまぁ、これからは気楽にやるか。とりあえずめぼしい強敵にはダメージ与えたし…しばらくは平穏やろ…
んで二年後、ルフィ達が頑張ってるのと平行して俺らもテキトーにやるかぁ…
〜一部・完〜
二部に続く。