小説『Tales Of The Abyss 〜Another story〜 』
作者:じーく()

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#20 チーグルの森・vs ライガ・クイーン

































その後、何度かライガたちに囲まれたり………。

そしてライガ以外にも…他のモンスターに襲われたりしていた。



だが、何とか、ミュウの案内に従って、ライガ・クイーンが住処としている祠へと到着した。





「んで、この祠の一番奥にライガのボスがいるんだな?」

「はいですの!ライガ・クイーンですの!」

ルークが先頭で入っていく。

「ん?クイーン?」

ルークは分からなかったのか、アルのほうを見るけど……。

「……魔物に関する知識はさっぱり。」

お手上げ!っといわんばかりに手を上げる・・・すると。

「ライガはね、強大なメスを中心に郡をなす女王社会なのよ。」

ティアが説明をしてくれた。

「なるほど……。 なら女王の側近にはかならず無数のライガがいそうだ…気を引き締めないと……。」

ぐっと拳を握る。

ティアも無言で頷いた。

「へっ!何でもきやがれってんだ!」

ルークは相変わらずです。


ティアもため息を出していた。


「ミュウ、通訳よろしくお願いしますね?」

イオンが肩に乗っているミュウにそう言うと……

頼られるのが嬉しいのか満面の笑みで。

「はいですの!!この奥ですの!!」

と言った。ティアじゃないけどちょっとかわいいっておもちゃったな。 (癒)

しかし………。

そんなほのぼの感は奥へ入った途端一瞬で吹き飛ぶ!







“グオガアアアアアアアアアアアア!!!!”






入った途端咆哮の熱烈な歓迎?をしてくれたからだ。

ライガたちの女王……。

【ライガ・クイーン】との対峙である。








「うわああ!!?」

ルークも流石に予想以上だったのか、たじろいでしまった。

「威圧感が……ほかのライガたちとは比べ物にならないな……。」

アルは警戒を強めながら見ていた。




“グルルウルルルル………”




ライガ・クイーンは威嚇しながら、唸りながら目を決してそらさず、こちらを睨みつけていた。




「お……おい ブタザル なんて言ってんだ?あいつ」

ルークはミュウにそう聞く……。

「えーとですの…… 卵が孵化するところだから来るなと言っているですの……。」

そう通訳してくれた。



アルはそれを聞いて…。

「……母親なら当然の反応だな。」


納得もしていた。





「ってか ライガって卵生なのか?」


ルークはそっちに驚いていたようだ。

やり取りをしているとイオンが慌てて、

「まずいです……!卵が孵れば生まれた仔たちは街を襲います!!」

叫ぶ。


「へ?」「!!」



アルとルークは驚いていた。

「……ライガの仔どもは人を好むのよ!」

「何ィ!?」

衝撃の事実だ……。




“ガアアアアア!!!”




ライガが再び雄たけびを上げた。

それを聞いた途端……ミュウが怯えだし……。

「そ……その前に ボクたちを殺して仔どものエサにするって言ってるですの!!」



“ガアアアアアア!!”



「……………ッ!」

威圧感がビリビリと伝わってくる。

どうやら本当に自分たちを獲物と見定めたようだ。

「危険だわ…… 町の近くに住むライガは繁殖期前に狩りつくす決まりよ!」

「みゅうぅぅ…… ボクがライガさんのおうちをかじにしちゃったからいけないですの・・・」




ライガ・クイーンが咆哮を発したそれに続いて……。

何匹かライガたちも集まってきた。


「まずいな……。 仲間……兵隊を呼んだか。」

…囲まれてしまう…。

「ど……どーすんだよ!?」

ルークはその状況にパニックになる。



「ミュウ彼らにこの土地から立ち去るように言ってくれませんか?」

イオンがミュウにそう頼む。

「は……はいですの!」

ミュウは怖気づきもしたが、勇気を出し、ライガの方へ歩み寄り交渉を始めたが……




“グルアアアアア!!!!”




「みゅぅぅぅぅ!!!!」

ライガの咆哮で

すっ飛ばされてしまった。



“ガシッ!”



それをルークがキャッチする!

「みゅ みゅ〜〜〜〜 ありがとうですのぉぉ」

涙をポロポロ流しながらお礼をいい。

やっぱりそう言うことになれていないルークはテレながら、

「カ……カンチガイすんなよ!たまたまだよ!!」

慌ててそう言っていた。 





ライガ・クイーンはゆらりと立ち上がり・・・身構える。

他のライガたちも同様だ。

どうやら…完全に戦闘態勢に入ったようだ。

威圧感も…別な種類のものに変わる……。




「交渉は……どうやら……」「決裂のようね。」

アルとティアは頷きあう。

「……我が成すは、堅牢たる絶対領域・・・ 侵すことの出来ない聖域よ来れ!」

アルは……手をかざし…詠唱に入る!




「ミスティック・フィールド!」




パキイイイイン・・・

少し後ろに、光の領域を作り出した。



「イオンとミュウはその中へ! 絶対にそこから出たらダメだぞ!」



「は……はい!」

イオンは…ミュウを抱えてフィールドの中へ入る。





そして…それを確認したアルは…改めてライガ達を見直した。



「ありがとう、アル。……これならイオン様たちは大丈夫ね。」

ティアがアルの隣に並んでそう言う。

「…礼はまだ早いよ。……俺が殺られたらあの障壁も消えるんだ。危険だって事には変わらない。早く何とかしよう。」

アルがそう言うと…

「ええ!」

ティアもうなずいた。



だが…ルークは……。

「お……おい ここで戦ったら卵が割れちまうんじゃ……。」

ルークはまだ迷っていた。

「残酷なようだけど その方が好都合よ。」

ティアはそう言う。

人間を襲う以上……。

この場所が人間の集落の傍である以上……。

その方が効率がよいのだ。


「……気持ちはわかるよルーク。でも……オレはこのまま ここで餌になるわけにはいかない。」

アルにだって、ルークが言わんとする事はわかる。

だけど……それ以上に!


「俺にはまだやらなきゃならない事があるからッ!」

そう言って構えた!


「………ッ!」


ルークはそれを聞くともう何もいえない。






“ガァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!”




再び咆哮したときに…。


一斉にライガ達が飛び掛ってきた!





「来るッ!!」

「ちっくしょ!!やってやらぁ!!」






ライガ・クイーンはその巨体から考えられないようなスピードで襲い掛かってきた!

-22-
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