小説『俺は高校球児だ!!』
作者:羽島千佳(食よりゲーム)

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野球に対してのお前に気持ちはこんなもんだったのかよ!!
風雅は心の中で叫んだ。
「風雅・・・」
「ご、ごめん。ついつい・・・。」
「そうだよな。風雅が怒るの当たり前だよな。」
「え??」
「こんな所でへこたれてたらいけねーよな。よし、がんばろー!!」
「え・・・。う、うん。そうだな!!!」
よかった・・・。


帰り道。
風雅は河川敷で本を読んでいた。
「ねえねえ。君。その本面白そうだね。」
「???」
そこには、金髪の、いかにも外国の人っぽい感じの男の子がいた。ほっそりしていて、すらりと長い足が伸びていた
「こ、これか??これは・・・」
「きみ、いかにもベースボールしてるっぽいね」
「え??そうか??」
「うん。体はあんまりだけど」
「まあ、よく言われるよ。」
お前に言われたくねーー!!
「僕もベースボールやってるよ!!甲子園目指してるの!!」
「お、お前もそうか!!実は俺もだ!!」
「僕、コール。コール・ストローネ。君は??」
「俺は片野風雅。よろしくな。コール。」
「甲子園で会おう!!」
「おう!」
俺たちはまた時々こうして会った。
そしていつも別れ際に言う言葉は
「甲子園で会おう!」
だった。

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