小説『ウルトラマン 次元の侵略者』
作者:naked()

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気が付いたら、オレは光る真っ白な空間にいた。
なぜこんなところにいるのか・・。
必死に思い出した結果、出た答えは・・

「そうだ。オレ、死んだんだった」

ということは、ここは天国ってやつか?
確か、学校のイベントとして林間学校にきていて
班に分かれて山を登っていた。
で、そこに怪獣が出てきて
みんなを逃がすため、オレが囮になって、
でも、ものの1分ともたずに死んでしまいましたとさ・・。
まぁ、死んでしまったものは仕方ない・・。

「ダイチとユミ、逃げ切れたかなぁ・・。」

そんなことを思っていると、光の向こうから人影が現れた。
あぁ、お迎えかなぁ、とバカなことを考えていたが
どうもそうじゃないみたいだ。
天使にしては筋肉質な体、頭に輪もなければ翼もない。
・・つーか、おれはこいつを知っている・・。
オレだけじゃない、世界中の人間が知っている。
教科書にも載っている。
宗教までできたぐらいだ。
というか、なんで「コイツ」がオレの目の前に・・・。
すると、なんと「ソイツ」が喋りだしたっ!
というより、頭に直接響く感じだ

「(君は生き返りたいと思うか・・?)」

何を突然・・。

「(わたしならできる)」

マジかよっ・・!

「ホントかよっ!」

「(ウソをついてどうするんだ)」

「(ただし、じょうけんがある・・。)」

条件っ?なんだ・・?

「(わたしと共に、地球を、人類を救ってほしい)」

・・・はぁっ!?

「ち、ちょっとまて!何でオレなんだ!?」

「(超古代の血を引く人間が、もう君とマドカ・ダイゴ、
二人しかいないんだ)」

あの229歳のばけもんジジィとおれだけ・・!?

「(しかし、ダイゴはもう年だ。
  だから君に頼むしかなかったんだ)」

「でも、おれはなりたくは・・」

「(君にも守りたいものがあるんだろう?)」

「・・・。」

「(守りたいものがあると、人は強くなる・・。
  そのことを私は3度も教わった・・。)」

確かに、ダイチとユミを守りたかった。
クラスの、学校のみんなを守りたかった。
じゃなきゃ、確かに囮なんてバカなことはしない。
・・イタイとこ突いてくるな、コイツ・・。

「(頼む、君しかいないんだ)」

「はぁ・・・、分かった協力する」

「(本当かっ!)」

「その代わり、ぜってーみんなを守れよ!」

「(もちろんだ!約束する)」

ということで
おれはアイツと一体化した。
・・つーかさせられた。
正直オレは超のりきじゃないがしかたない・・。
「(今日から一心同体だ!共に戦おう!)」
かったくるしいなぁ・・。
今日からこいつと一緒になってしまった。
   ウルトラマンと・・・・・

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