小説『ウルトラマン 次元の侵略者』
作者:naked()

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[「オヤジ」]

「お、オヤジィィィィィ!?」
エ、エェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!
「って、家なんだから親がいるのは普通じゃん?」
「いや、こっちの世界来てるなんて知らなかったし、光の国ん時もそんなに
会ってなかったし、つーか、こいつが親って知ったのつい最近だし!」
育児放棄じゃん!
てか、そっちの方がビックリだわ!
そりゃあこいつもグレるわけだわ!
「まぁ、その時はいろいろ事情がありまして、
あっ、自己紹介がまだでしたね。私、ゼロの父親でウルトラセブンと申します。
ちなみに、地球ではモロボシ・ダンという名前を使っております。
この度は息子と仲良くしていただきありがとうございます。
このバカ息子、とても無愛想で・・・」
「いえいえ、そんなぁ・・・。いいから頭あげてくださいよぉ」
「ていうか、なんでこの世界にいんだ?まさか、兄弟や父母の力借りて来たんじゃねぇだろうな。
「いやそこまでしてまで追うなんてほど私も親バカじゃないぞ?
実はふたご座近辺をパトロールしていたらワームホールに吸い込まれてな、
気が付いたら、ここにいたんだ。それに、どうせなら怪獣退治の手伝いもしてやろうか
とも思っているしな」
「言っとくけど、この世界では何故か変身できねぇんだ。無駄足踏んだな、オヤジ」
「何をいってる?私が来た時はセブンの格好だったぞ?」
「はぁあ!?じゃあなんで、おれやミラーナイトたちはダメなんだ!?」
「わからん。いや、もしかすると、あれが原因で私だけ・・・?」
など、オレのついていけない話を2人がしていると、テレビから速報が流れた。
「速報です。成田空港近辺に怪獣が出現しました。成田空港近辺にいる方は速やかに避難してください。
繰り返します成田空港近辺に・・・」
「怪獣だって!?」
オレは急いでスパークレンスを取り出して変身しようとしたが・・・
何故か変身できない!
戸惑うオレに「あいつ」が話しかけてきた。
「(マモル・・・すまないが君のエネルギーがなりないためか、変身は一日一回までしかできないんだ。
もし、変身すれば、君の生命に関わってくることになる)」
クソッタレ!でも、今オレがいかなきゃ・・・!
しかもテレビの話じゃ、また例によってスーパーガッツの兵器が効かない個体らしいじゃねぇか!
「私が行こう」
「オヤジが!?でも、相手は超獣だそ?大丈夫か?」
「息子に心配されるとはな・・しかし、私もウルトラ兄弟の一人だ。超獣ぐらい倒せねば、
兄弟の名前がすたる!」
そう言ってモロボシは、赤いサングラスのようなものを取り出し、
「ジュアッ!」と叫びサングラスを目に当てた。
すると、そこには、さっきの温厚な雰囲気とはまるで違う、トゲトゲしい
西洋甲冑のような姿をしたものが立っていた。
「これがウルトラセブン・・・」
そうつぶやいたオレに巨魁は
「違う・・・オヤジ、その格好は何だ・・・?」
「やはりな、どうして私だけ変身出来るのかわかった。
少し前に、私たちがいる世界にこことは別の世界の連中が侵略を企ててな
それを阻止するためにその世界にとんだのだが、その世界での姿がこれだったのだ。
どうやら私は別世界にいくとこの姿になるらしい」
「すっげぇカッコいいじゃんオヤジ!絶対そっちのほうがいいって!
マモルもそう思うだろ?」
いや、オレそもそもこれの原型しらないし・・・
ただ、個人的にはティガよりかっこいいと思うな
「(悪かったなっ。カッコよくなくて!)」
・・・すねてるティガは無視して、セブンはさっそく成田空港にむかった。

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