小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第35箱 「はぁ…なんで体験入部を連続で??」





























さーて…

なぜだろう…

何で僕・・・




ボクシング部に?


“ドガッ!!”


そんな僕をお構いなく・・・

善吉は、サンドバッグを叩いてるし・・・

「あー もう… 付き合ってくれって言われたから付いてきたら、何で体験入部の連続?」

「いーじゃねーか! たまにはめだかちゃんばっかじゃなく、オレにも付き合えよ。」

叩きながら言う・・・

「男同士で、どの部活はいろっか〜?とか するの・・・?」

ちょっと、引き気味の目で・・・善吉を・・・

「んな目で見んなよ!」

善吉怒る♪

途中からは、からかってるんだけどね?

とまあ、いろいろいつもどおり、話しながら…体験入部をやってると…

「おおぉい! この奴!グローブつけろグローブ!ケガすんぞー!」

体験入部する時に一通り説明してくれた人…部長に注意されていた。

「あ…すいません」

善吉は一言言うと、グローブをかけているところへ… そのままグローブをはめようとするから…

「ちょっとストップ!」

劉一が一時停止を…

「ん?なんだ?劉一。」

善吉が壁にかけてあるグローブを取りながら聞いていた。

「そのままつけるんじゃなくて、バンテージ巻かなきゃ。」

そう言って、バンテージを手渡す。

「そーなんだ、…む?これどーやってつけるんだ?」

はぁ…ボクシングするんだったら、ある程度知っておきなよ…ってか 説明してたし!

「なんだよ、その目は!また!」

あきれられている事に気付く善吉君…

「はぁ… まあいいや、手貸して、」

そう言って 善吉の拳にバンテージをまいていく…


「あいつら 有望そうだな、あの一年の奴ら!バンテージ巻いてる方も様になってるし。仮入部なんて言わずボクシング部(ウチ)に決めてくれりゃあ良いんだが」

2人をマジマジと見てる男は… 先ほどチョコッと紹介した、部長さんだ。

「駄目ですよ、部長さん あいつら アレで生徒会役員ですから」

っといってるのは同じ体験入学者…

「・・・・・?じゃ なんで体験入部に来てんの?」

まったくだ…

「さあ? ああ 片方はつき合わされてるからみたいだけど なんにしたって 俺からみりゃ残念な人材ですよ・・・ あのバケモン女の付き人なんてやってなきゃ あの2人…十分天下狙える奴らなのに…仲も良さそうですからね。」

とかなんとか…評価いただいたんだけど…

「だからこーだって…」「どーすんだよ!!」

悪戦苦闘している2人だった… 苦笑




ボクシング… かぁ…

「めだかちゃんと一応やってたけどね。あれは痛かったな… 二歳児の戦いじゃないよ… ってか、二歳児って格闘技するの?ってかんじだよ…」

はぁ〜〜っと昔を思い出す劉一君。

「っていうか、その凄い二歳児であっためだかちゃんに、勝ってたバケモンは何処のどいつだよ…」

善吉が今度はあきれていた…

「あ… まっ まあそうだね!」

そういえばそうなんだよねぇ…

僕とめだかちゃんは…

「同類?」

「うう…納得いかないような…」

ちょっとず〜んとする…

「めだかちゃんの常識人版?」

「何それ…疑問系になってるし…」

今度は劉一があきれる…


っとまあ、こんなところで、ボクシング部への体験入部は無事終了。


「はぁ・・・ とりあえず終わったね」

部室を出て善吉にそう言う。

ぐっと背筋を伸ばしながら…

「ああ、とりあえずこれで格闘技系は大体コンプリートだと… おっと メモ用紙教室だ。しゃーない、明日また確認すっか。」

鞄をごそごそ探して見つからなかったようだ。

「ん… なーんでまた こんな事してるのかな? 部活なんて入るつもりないんだよね?寧ろそんな時間作れる程余裕があるんなら業務手伝えって感じだよ!」

生徒会の業務は…

ぶっちゃけ大変です…

体が1つである僕は…何かとたえられない… とまでは行かなくとも…

ハードです。

鬼畜です。

おまけに、めだかちゃんは同等以上を求めてくるので更に大変です…

「ため息ばっかじゃねーか。後、俺は自分の仕事で手一杯だ、あんな業務手伝えねーわ。多分出来るのはお前とめだかちゃんくらいだ。」

あっけらかんにそう話す。

やれやれ…

「じゃっ 今日は何か食べにいこっか?」

「おっ!いいね!体動かしたし腹がへってた。」

善吉と意気投合!!

「んじゃいこ!」

と言い歩き出す。

「楽しみだよね〜〜☆」

「うんうん!腹へったから…って!」

横を見てみると…

そこ…そこには!!

「不知火ッ!!いつのまに!!」

不知火がいつの間にやら…

「いやいや〜〜 ほ〜ら♪な〜んか!おいしい匂いがしたんだよ〜☆」

ンな馬鹿な!

「…もちろん付いてくるよね?」

「もっちろ〜ん♪」

確認を…

「ポケットマネーは??」

「もっちろ〜〜ん♪」

元気よく…

「ゼロ☆」

……




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「…なんでそれで付いてくるっていうのさ…」

劉一が…財布の中身を心配してると・・・

「おいしそ〜だったもん♪」

お腹をぽんぽん擦りながら帰宅…

「カッ…お前の腹ン中はどーなってんだよ…」

善吉も財布をヒラヒラさせていた… 苦笑

「じゃさ!2人ともありがとね〜〜♪」

そう言って…スタコラと去っていった…

不知火には頭上がんないのかなぁ…

なんとなく…

何よりめだかちゃんにあらぬことを吹き込まれる方が怖いので… 苦笑

「じゃ、 僕たちも帰ろっか…」

「そうだな…」

2人は肩を落としながら去っていった…

-36-
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