小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第36箱 「春だけど冬ってあるんだね……」





























翌日


昼休みが来たので、食堂で昼食をとってます。

箱庭学園の食堂おいしんだよね♪

癖になっちゃうんだ♪

だけど…

「お金ないからぁ…」

誰かさんのせいで誰かさんのせいで誰かさんのせいで!

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「ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ…」

当の誰かさんは僕の心の叫びは聞えてないみたい。

らーめんに顔をつけてるよ…

「えーっと… 今日はちゃんとメモ持ってきてるぜ劉一。やっぱ、格闘技系はコンプリートだな、次は趣向を変えて格闘球技でも言って見るか?」

善吉はなんのその…

次の部活動に狙いを定めていた。

「…はぁ 任せるよ。 ぼかぁ… 今冬を迎えてるんだ… まさかの季節にさ…」

財布をヒラヒラ…

「気にすんな… 俺も同じだから…」

善吉も覚えている上で…

気にしてないみたいだ。

なっ…なんてせーしんりょく… 苦笑

とか何とかやってると…

「なぁ お前ら。」

話しかけてきたのは…

日向君だ。

とりあえず、日向の方を 気にする。

前回のこと…僕は水に流したつもりじゃないんだけど…

特に…

「日向君…僕の前髪吹き飛ばしてくれてありがとう…」

「!! 何度も あやまったじゃねぇか!!」

殺気・怒気のオンパレード!

あれが無かったら、めだかちゃんにバキバキにされる事もなかったんだ!!

「でも、そのおかげで、お前が劉一ってわかったからな、俺は感謝してるぜ?そのことだけはな!」

「わ… 悪かったって!」

善吉も頭殴られた事を少なからず意識してるみたいだ。

でもまあ… そこまで?って感じだね。善吉君は…

「で?話し反れちゃったけど何?」

劉一が軌道を修正…でも・・・

(反らしたのお前だろ!!)

って思ってるのは日向君… 苦笑

「あっ…あー あれだよ。何でお前らはあちこちで暴れてんだ?ってこと。 そんなにスポーツ好きなのか?」

なるほど…

「僕は嫌いじゃないよ、何事も程ほどだけど… まあ、今回のは善吉の付き合いでかな?」

そう言って善吉の方をむく。

「俺の中のルールで1日汗を5リットルかくって決めてんだ。」

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「そんな 理由だったの…? てっきり、めだかちゃんに負けないように〜〜とか、生徒会を守るのは俺だ〜〜〜ってきな修行かと思ってたのに…」

若干拍子抜け…

「なんだよそれ!ガキかよ!」

善吉が突っ込んでると…

「ぷっはぁぁぁぁぁ!!」

今の今まで、息継ぎ無しでらーめんに顔をつけてた不知火が起き上がる!

「あたしはわかるよーーーー!あたしも1日5リットルのらーめん飲むって決めてるし!」

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「らーめんはドリンクじゃないよ…?不知火。」

もーあんま突っ込む元気もなし…

善吉も同様だったようで、顔が引きつっていた。

「な〜に言ってんの! それに シーサーサラダって 野菜ジュースだと思うんだよねー♪」

野菜ジュースと来たか…って。

「そんなに食べれるほど、お金があるなら何で僕にたかるのさ… ってか、代金は??」

5リットルのらーめん…

そりゃも〜〜 素敵なお値段だと思うんだ☆

…はぁ…

「え〜〜 もちろん食券があるからだいじょ〜ぶだよ☆ 心配してくれてんの?ありがと〜〜♪」

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「僕は自分の財布を心配してただけだよ…」

良かった…

まさかこのらーめんまでって言われたら… がっこーで食い逃げ事件を起こしかねないよ…

「あははは!あたしは流石に中身の無い財布から出してって言わないよ〜〜♪」

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「じゃあさ…中身がある時も少しはカンベンして…」「あっ…右に同じ。」

善吉も…やっと会話に参加してた。

顔を引きつらせながら… 苦笑

「ん〜〜… その日の気分?」

だ…そうです…


「あ〜〜 それよかよ!」

話しかけてきたのは…

「ああ…日向まだいたの。」

善吉痛烈な会心の一言!

「いたわ! さっきからずっと!!さっきのやり取りも聞いてたわ!」

だそうです.

ずっと 無視してたみたいだね。

「んなことより、お前ら噂になってんだぜ? 入る気も無いくせにって、生徒会の『部活荒らし』だとよ。ちなみに、善吉だけみたいだけど、そう呼ばれてんの。」

??

「なんで?」

「劉一は一通り真面目にしてるし、何より、手伝ったり何なりしてるから、『荒らし』って言うより『ボランティア?』みたいなんだとよ。一日だけでも助かるんだと。部員達の能力向上とか、」

あ…そういえば。

格闘技に関してはちょこちょこ教えたりしてたよね。

部長さんたちにはそれで入れよ!って何度も言われたなぁ… 苦笑

「あははは… まあ 僕はどっちでも良いや。」

劉一はあまり気にならず…

善吉は、

「カッ…そのニックネームじゃ少し弱いな」

ちょっと不満…

「不満なら 「道場破りじゃ〜」とか「 強い奴でてこ〜〜い!」って言ったら 良いんじゃない?」

「それは嫌だ!」

たはははは…

即答だった。

まあ、一応冗談だけどね?


そんな時…

「名前を売りたいのかい?人吉クン」

後ろから話しかけてきたのは…

「鹿屋…先輩…」

善吉はよく知ってるようだ。

劉一はあまり知らないんだ。

どうやら 選挙の時色々あったらしいけど…

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うん 想像がつく… めだかちゃんだもん… 苦笑

「ちょいと 面貸してくれや… 人吉クン 相談に乗ってほしいんだよ。なぁーに人吉クンにとっても悪い話じゃねーと思うぜ?」

「なんスか?」

「詳しい話は向こうでやろーや。」

そう言って善吉は鹿屋先輩と一緒に…って。

「僕は良いの?」

一応生徒会の一員なのに…

ちょっと、残念だったり… 相談事だからねぇ…

「あん?ああ… 大丈夫だ。とりあえず、俺だけ聞いてくんわ。」

善吉は片手だけ上げてそう言った…

かっこつけめ… 苦笑




「なんか怖そうなヒトだったな、人吉はああ言ってたけど 良かったのか?」

日向がそう聞いていた。

何だかんだで心配してくれてるみたいだ…

「んーー別にいーんだよ あたし、人吉とは都合の良いときだけの友達だし。」

「ひどっ!!」

若干…どころかかなり引くセリフだよ!!

「あっ!もっちろん 劉一はいつでも友達だよ〜〜☆」

なにやら、じゅるり…って…

「いや・・僕も結構悪い奴だけどさ お前は最悪だな…不知火… 劉一は財布かよ…」

日向も流石に…ねぇ…

「あひゃひゃ!心配ないって!鹿屋先輩くらいなんとかなるでしょ!あたしが協力するのは楽しそうなときだけ♪」

「後、お食事の条件があったらでしょ…?」

「あ!それはもっちろん♪」

即答だ。

「でね?あの先輩はさー生徒会選挙の立候補者だったのさー かなり乱暴な手段で票集めしてたから お嬢様にね♪」

「こてんぱんにされて… ゴミ箱にポイ?」

「そそ☆」

うん…

想像通り!

うれしくないなあぁ… 苦笑


「ふん… やっぱそんなキャラか、なんともまあ見た目どおりな事で、じゃ 黒神のこと恨んでんじゃねーの?」

今度はめだかちゃんのしんぱいかぁ…

「優しくなったもんだね…日向君も…」

しみじみ…

「そっ そんなんじゃねーよ!」

ははは・・・

ツンデレだ。わかりやすい。

「あひゃひゃ☆ 良いように遊んでるね♪」

不知火も隣で笑ってるし…

そんな時、善吉が忘れていったメモ紙を見つけとっていた。

「あれ?人吉のやつ、まだ柔道部言ってないじゃん 格闘技系コンプって言ってたのに… なんでなの?劉一。」

「ん… 部活の体験入部に関しては 善吉に任せてたからね。ん…なんでだろ?嫌いな種目なのかな?」

「汗かくのが目的だったらカンケー無いけどね♪」

だよね〜〜。

こんな感じで…僕たちは適当に話していた…

でも、僕はね・・・

この後…


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