今日も踊り狂いしピエロ。
魔性の檻は開かれ、火の輪をくぐった猛獣のように街を今日もさ迷い歩く。
優しくて暗い目をした七番目の手品師が
「ここから逃げ出そう。」
と、あまい誘いをかけてきた。
僕はその誘いを無視してすぐさまサンタさんに教えてあげた。
「サンタさん、裏切り者がいます。」
次の日に手品師は行方知れずとなった。
僕の頭を優しくなでる暖かい手・・・。
サンタさんの手のぬくもりはまるで―――。