小説『革命委員会』
作者:遊革()

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輸送車の運転者は自分の目を疑った。
「夜分、遅くに悪いね。私は男鹿晃と言う者だ。ところで止まってくれるかな?君も業務上過失致死になりたくはないだろう?」
男鹿は・・・いや、男鹿達は車の前に大群を織り成し運転手に話しかけた。
「副委員長のREYって何ですか?酒井先輩」
男鹿はビルから降下しながら酒井に聞いた。
「見たら分かんだろ、増殖だ。『容量を超える影写し【パンデミックバグ】』って俺等は呼んでる」
「増殖・・・だけですか?」
「まぁ、あとは増殖した自分をいつでも消せるってぐらいかな」
「たいした技には見えませんけど・・・」
「ばぁーか!!象より蟻の大群の方が強いって言うだろ」
酒井はそう言うと一息入れて男鹿を見つめると、一樹に向かって一言言った。
「奴の場合は象の大群だがな」
言葉が終わると同時に一樹たちは着陸した。直後、車が弾け飛ぶ。
「いやはや、少しやり過ぎたかな。タイトル〔圧倒的なる異能〕」

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