小説『寝坊しただけでからまないでください。迷惑なんで。』
作者:てた・りる。()

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〜ツナ視点〜

「っやっば!遅刻する!」

いつもなら玲人がくるんだけど…
まだ体調悪いのかな…

なんでだろ?


〜玲人視点〜

「…いと、玲人。寝顔も癒されるが
遅刻しちまうぞ?」

…兄ちゃん?え、遅刻って何?
俺が?えっと、時計時計…

「はい、時計。」

「あいがとぅ…」

パシャッ

ん〜?錯覚かな?それとも時計がくるってんのかな?
並盛中は08:10までに登校なんだけど…
学校まで行くのにいくら俺でも5分かかるんだけど…
この時計、08:05に見えるんだよね…

「ねぇ、兄ちゃん?」

「時計ならくるってないし、錯覚でもないぞ?」

ジー…

兄ちゃんには嘘がつけない気がしてきた…
って、そんな場合じゃない!
人生初の遅刻だよ!

「今日の学校で必要そうなものは全部カバンに入れといたぞ?」

兄ちゃんの過保護が今はとてもうれしい!!

「ありがとう兄ちゃん!」

「ご飯はちゃんと食べてけよ?」

「頑張る!」

急ぐんだ、俺!!




はい、結局間に合いませんでした。
そりゃそうですよね、当たり前ですよね!
08:04に家を出たら間に合うわけありませんよね!
一応最高記録でたけどさ!車より早く走れたけどさ!

さらに、ため息つきながら入ってったらリボーンと鉢合わせするっていう…
もうなんか、さ。これって実はリボーンが仕組んだことなんじゃ?って
疑うような鉢合わせでさ、にやにやしながらこっち見てるし、こっち来たし…
しかも放課後校舎裏に来るように呼ばれたし…来なかったら、ツナに呼ばせに行くって言ってたし…

しかもさ、今日ってもしかして、入ファミリー試験じゃないか?
あれは回避したかったのに…



今日は…最悪だー!!




…とりあえず、なんとかして逃げる算段を考えないと…



〜ツナ視点〜

朝の会が終わってすぐに玲人が入ってきた。

「玲人ー!具合、大丈夫?」

「おー。ただ寝坊しただけだから大丈夫ー。」

「そうなんだ…無理しちゃだめだよ?」

「ツナは心配性だなー。大丈夫だって、眠いだけだから。」

「ならいいんだけど…次移動教室だからいこ?」

「おう。」


ん?リボーンが呼んでる。なんだろ?

「ごめん玲人、先行ってて。すぐ追いつくから!」

「おー。」


「なに?リボーン。」

「放課後、プールに来い。いいな?」

「お、おう、わかった…」



〜玲人視点〜

あれは絶対放課後の話だな…
あきらめていくか…あ。

いーこと思いついた。
これならそんなに問題ないんじゃないか?

リボーンも俺の事追えないし、ツナたちは原作に戻るだけだし…
おおお。考えれば考えるほど妙案に思えてきたぞ?
よし、これで行こう!



〜放課後〜

あ、山本と獄寺だ。
獄寺がめっちゃ山本睨んでる。はたから見たらガンつけてるチンピラにしか見えない(笑)

「お、折川ー。お前も獄寺に呼ばれたのかー?」

「いや、俺は呼んでねーぞ。」

「その通りだ。俺は獄寺じゃなくてリボーンに呼ばれたんだ。」

「んな!リボーンさんから?!」

「誰だ?それ。」

「おーい!!」

あ、ツナ。…リボーンが重そうだな。

「?ツナ、そいつはツナの弟か?」

「へ?ってリボーン!どうりで重いと思った!」

「ちゃおっす。弟じゃねーぞ。
俺はマフィアボンゴレファミリーの殺し屋リボーンだ。」

「!」

わー。普通の人だったら絶対信じない自己紹介だー。

「ハハハ!そっか、お前がリボーンか。
そりゃ失礼した。」

「へ?」

「こんなちっせーうちから殺し屋たぁ大変だな。」

「そうでもねーぞ。」

…暇だし、今のうちに獄寺からダイナマイトを拝借…

「――。試験は簡単だ。とにかく攻撃をかわ…」

「おっと、そろそろ俺は逃げさせてもらうぜ?」

「獄寺のダイナマイトを爆発させて逃げる気か?」

「その通りだ。」

「させるわけないだろ?」

おっと、リボーン君、いきなり撃ってくるのはアリなのかな?!

「とりあえず、さいなら!」

ドンッ


「っ!」

「あれ?玲人何処に行ったんだろ…」

「まあいい。始めるぞ。」

「にげろ!」

「わー!!」




…なんとか逃げれたな。
いやー、でもこんなにうまくいくとは思ってなかったぜ。

獄寺から盗んだダイナマイトを爆発させて視界奪って気配を消して、
建物の陰に隠れただけなんだけど。

さて、ツナに山本。俺は今ファミリーになることはできないんだ。だから…


頑張れ!そしてさよなら!また明日!!



って言いたいところだけど心配で目が離せねぇえええ!

ツナが危なっかしすぎるんだよ…
当たりそうになるたんびに飛び出しそうになる…

あー…危ない、そこ右!
そっちはダメだって!あぶ、あっぶな!


…見てるこっちの心臓が持たない…
次で最後だな…山本!お前だけが頼りだ!頼む!!

ドドドン!!


さて、ツナたちも無事だったし…今度こそかえr「見つけたぞ、玲人。」

「なぜぇ!!?」

気配はけしてたはず…

「おまえ、案外あほだな。
ツナの心配しすぎだ。」

「…さいなら!!」

「2度は逃がさない!」


ダダダダダダ…


わー。リボーンが鬼気迫るニコニコ顔で追ってくるー。
こええぇ!
あり?この気配は…

「やっぱり!」

「君たち何廊下走ってるの。噛み殺す。」

「待て雲雀さん!俺より後ろの赤ん坊の方が強い!本当だ!!」

「…へえ。」

よっしゃ、雲雀の興味がリボーンに移った!今のうちに、さいなら!!



〜リボーン視点〜

「…きみ、強いんだってね。」

「雲雀、お前にかまってる暇はない。」

って、もう気配が追えない…また逃げられた。
雲雀さえいなければ…

まあいい。雲雀の戦闘力はファミリーに必要だからな…




次は絶対逃がさない。覚悟しておくんだな。玲人…



〜玲人視点〜

ぞくぅ!

「?玲人、大丈夫か?」

「心配ないよ、兄ちゃん。」

リボーンに狙われた気がする…

-20-
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