小説『続・黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第八話


 あの事件ののち、篠ノ之束の発表によってISが世間的に広まった。そして各国に平等にいまあるISの核たる部分、ISコア467個を世界に均等に分けることになった。ただ、コアの部分は束しかつくれないようにブラックボックス化してある。つまり情報開示をしないようにしているのである。
そして、この事件とニュースと同時に蒼騎士の方は誰が開発したのかという疑問も上がった。かという束や千冬にも顔がばれていない。

束「結局あれは誰だったんだろうね?」

千「お前が開発していないなら・・・あんなもの誰が?」

 千冬と束はいまだに誰がということで頭を悩ませている。
目の前には一夏と箒が適当にチャンネルをいじっていると急に画面が変わった。どうやら緊急速報みたいだ。

キャスター『いま! たった今先日世間を騒がせたISという兵器の青い方、蒼騎士の設計並びに造ったという人物が現れました!』

 すると、画面が変わりそこにはある人物が映っていた。

道『やぁやぁ。世間の皆様並びにISの創造主の篠ノ之束殿。ウチの名前は秋山道真。あの青騎士の設計者さね』

記者1『あれはあなたが作ったんですか?』

道『そういったじゃないさねか。物分かりがわるさね。一回言ったらすぐに納得しなさね』

記者2『あれはあなた独自に作ったんですか?』

道『残念ながら独自じゃないさね。以前あの蒼白騎士事件が起こる以前に篠ノ之氏はIS理論を発表しているさね。それをもとに撃ちが独自に改良して作ったらあぁなったさね』

記者3『ですが篠ノ之博士がつくったISは女性しか使えないと聞きますが、秋山博士が作った蒼騎士は男性が使ってましたね?』

道『まぁ篠ノ之氏が作ったISコアと呼ばれる物を造ったらあぁなったとしかいえんさね。まぁ使用者は絞られるさねがね』

記者4『どのような?』

道『条件やそういったものは一切不明。ただ、コアに選ばれた者なら男女両方使えるというわけさね』

記者5『そうなれば軍が集中的に開発すると思いますが技術提供はするんですか?』

道『なんでそんなことしないといけないさね。己が欲しか目に無い屑どもにそんなことしないさね。ウチが与えるのはウチとコアが選ばれた物しか使わせないさね』

 あっさり拒否したな。まぁ無理もないか。あいつの研究は己と己が認めた相手にしか使わせない。といってたな。

道『あと、篠ノ之氏に提案さね。ISの不正使用、違法使用を抑える組織をウチと一緒に作ってくれないさね? 無論人選もウチらが決めるさね』

 その言葉に束を少し悩んでいた。

葵「どうした束?」
束「ん〜彼女が言うとつまり束さんの作った物を独自に改良を加えられるほど優れてる。確かに束さんのかわいいこの子たちを変な子とされるのも嫌だしね・・・まぁいっかな」

 するとテレビから、

道『了承はもらったさね。ではいまから会いに行くさね!』

 すると道実はちょうどカメラや記者達の資格となる部分へ移動した。あぁ、これは移動魔法で来るな。

記者7『お、おい?! 秋山博士がいないぞ!?』

 だろうな。そして多分・・・・

――ピーンポーン

一「だれだろ?」

箒「あ。私も行く」

 そういって一夏と箒が玄関へ向かうと、

一・箒「「えぇえええええええ!!!?」」

 やっぱり。

道「というわけでお邪魔するさね」

全員(葵除く)「・・・・・・え」

 そして、ちょうど束の正面に座る。

葵「〈移動魔法でも使ったか?〉」

道「〈まぁそういうところさね。後葵、悪いさねが心の世界借りれるさねか?〉」

葵「〈好きにしろ〉」

 すると、束が、

束「さて、君は私に何を提案するんだい?」

道「簡単に言うと対IS違法組織の設立さね」

千「何だそのIS違法組織というのは?」

道「簡単に言うといま各国はISコアを保有してるさね。でもそれを理由にい法的な研究、非人道的な研究をする輩も現れるさね」

葵「・・・・何が言いたい」

 少し冷たい視線で道真を見る。だが、これは演技。

道「つまり最強のIS乗りを【造る】のではないかと思ってね」

束・千「「!?」」

 なるほど。それ防止のためか。すでに各国はISに関しての決まり、アラスカ条約を結んでおり、それに従い国際IS委員会なるモノも設立している。だが私から見れば所詮利権ほしさの寄せ集め集団とそれによって決められた法。ないよりかはましだろうがあまりにもずさんだ。

葵「つまりお前は委員会や条約では説得力はない。だから創造者である二人の直接指揮下で、かつ管轄部隊を造りたい。そういうわけか?」

道「イエス! 物分かりがいいさね。そういうわけさね。ウチからは蒼騎士を提供と後数名見つけるさね」

束「・・・・こっちは出せる人材は無いよ?」

道「ならそれでいいさね。あくまでも形だけでも入ってもらっているといないでも違いは出てくる」

束「じゃあ任せる」

 必要最低限の言だけを吐いた束。

道「それから君。そう君さね」

 そういって道実は私を指名してきた。まぁ予定通りいくか。

道「君これ触ってみてほしいさね」

 そう言って出して来たのは二つのイヤリング。見た目はエクスとルミルの待機状態と同じだ。ちなみに今二人はステルスモードで目に見えない状態だ。

 まぁ、それに触れた瞬間強烈な光を合図に黒騎士を起動させる。

千「なっ!?」

束「ウソ!?」

 そして、箒と一夏は。

一「すごい! お兄ちゃんIS動かせるの!?」

箒「・・・カッコいい」

道「ふむ。ということはもう一つの方もう動かせれるのかな?」

 まぁ次に白騎士も順調に軌道。

道「〈以上はなさそうさね〉」

葵「おかげ様でね」

 それに満足した道実はこう言って来た。

道「なら君には対違法IS組織殲滅部隊ケルベロスの二番隊隊長をしてもらうさね。モチ極秘裏で」

 蒼騎士はもちろん一番隊隊長。つまり構成員は私一人というわけだ。

千「だが、まだ彼は子供だぞ!?」

束「そうだそうだ!」

道「まぁ、仕事は極めて危険。確かに子供にさせるべきではない。でもこの子はやる気満々みたいさねよ?」

 一夏たちはこちらを見る。まぁこんな仕事は慣れているしな。

一「お兄ちゃんやる気みたいだけど怖くないの?」

葵「恐いと言えば恐い。だが、誰かやらなければならない仕事。それがたまたま私だけだったというだけだ」

 その目を見た千冬が、

千「分かった」

一「お姉ちゃん!?」

 束もなにも言わずにいた。納得したか?

道「あと篠ノ之氏。君も危険さねよ?」

束「どうして?」

道「ISを作ったものでありその心臓たるコアを作れるのもこの世で君一人。となれば?」

束「世界が狙っている?」

道「そうさね」

 それを聞いた束もなにをすべきか思い至ったみたいだ。

束「・・・・なるほどね。【逃げろ】と?」

箒「お姉ちゃん・・・・」

束「大丈夫だよ箒ちゃん。お姉ちゃんは必ず戻ってくる。絶対にね♪」

箒「お姉ちゃぁあああん!」

 すると、箒は泣き始め束に抱きついた。それを優しく束は背中をさする。

 その表情はまさに姉の顔だった。なんだかんだいって束にとっても放棄にとっても二人は大切な者同士なんだろ。

 篠ノ之家において束は異端児と思われているらしい。しかも親もそう見ているらしい。だが、ただ一人箒においては一人の家族で唯一の姉とみているようだ。





 翌日束と道実によって対違法IS組織殲滅部隊ケルベロスが結成されたことが世界に報じられた。これはどの国家、組織のも属さず唯一束と道実の命によって動くことになっている。そして、束もこの日に姿を消した。

 そして、世間、近所の目から避けるように篠ノ之家もこの地を去った。

-7-
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