小説『短編恐怖物語集』
作者:Maifa(アクアマリン)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


――――翌日――――


凛「あー楽しかったぁ!
  また行きたいね!!」



龍一「あぁ。」



崇「今度はもっと人数増やそうぜ!」



龍二「誰が旅費出すんすか。」



崇「あ、そうだそうだ。
  写真さ、明日までに人数分焼き増ししとくよ。」



凛「よろしくー。」


そして私たちはまた他愛もない話をしながら私たちは帰った。




――翌日――


龍一「おい凛!!
   た、崇が・・・!」


凛「え・・・?







 

 


                し、死んだ・・・・・?」



龍一の話によると、朝崇のお母さんから連絡があり崇が死んだ事を知らされたらしい。
死因は不明らしい。


龍一「・・・で、崇のお母さんが、これを・・・渡してくれて。」



そう言って龍一が渡してきた物は、異常なほどボロボロになったこの間の旅行の写真。



龍一「お母さんによると、強く、握りしめてたらしい。」



私は無言でしわくちゃの写真を見た。
すると私の涙で滲んだ視界が『オカシナモノ』を捕えた。





   
            写真に写っている私たちの頭上に、赤黒い丸が写っていた。



しかも、崇の頭上にはひとつ。

龍二の頭上にはふたつ。

龍一の頭上にはみっつ。

だが、私の背後には崇がいて、崇の着ているTシャツの色と同化してしまって点が何個あるかよくわからない。



不気味に思った私は、龍一に写真を返し、学校を早退した。






――――2日後――――


2日間ずっと気分が優れなかった。
理由は深刻な物だった。


     

              写真を見せてもらった日には龍二、その次の日には龍一が亡くなった。         




奇妙に思った私は旅行の時に訪れた旅館に電話をしてみた。
昔、あの旅館で何があったかを知るために。


でも、その情報は得られなかった。
     


      だけど、恐ろしい話が受話器から耳に飛び込んできた。




  『あの日にあなた方の写真を撮った女将は・・・・・・








                ちょうど今日、近くの崖から転落して亡くなりました。』












 私は頭の中で考えた。

 あの時、あの部屋にいた人たちは、順番に死んでっている。

 写真の人間の頭上にあったあの点は・・・・死ぬ順番を表していたのだと、今気づいた。

 そして・・・・・・・・              



 
 
            明日殺されるのは、私なのだと。


  私の頭上の点は、きっといつつ。

  4番目に殺されたのは女将だった。




  殺される順番は・・・・・・神でさえも予想できないのだ。  

-51-
Copyright ©Maifa All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える