『ピピピピッピピピピッピピピピピピピピピピ』
「うるせえええええ!!!」
午前六時三十分、目覚まし時計にマジギレする男がいた――――
―――――俺だった。
・・・・・・しかしこの目覚まし時計はタフだなぁ。
過去に何度プッツンしたか分からんのに
まだ一度も壊れてない。
この前ストレス発散のために、思いっきり叩きつけても壊れなかったし。
俺が大家さんに怒られただけだった。
それはさておき
さっさと準備して行くか。
――――――――――――――――――――――
山高に着くと体育館の側にバイクを止めて
緑色の塗装が施された階段を上る。
相変わらず目に優しい階段だな。
しかし本当にハンドのメンバーはあれだけなのか。
たまたま休みが多かっただけなんてことはないか。
考えている内に扉の前まで来ていた。
「おーっす」
扉を押しながら軽い挨拶をする。
目を開けても人数は昨日と変わらなかった。