小説『リリカル世界にお気楽転生者が転生《完結》』
作者:こいし()

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プロローグ


 ハンターハンターの世界で色々やらかした主人公、泉ヶ仙珱嗄は神様と二度目の邂逅を果たしていた。ちなみに、ハンターハンターの世界でやった事は描写されない。でも安心して!分からない事は一切ないから!
 さて、話を戻して神様と珱嗄の再開である。

「さて…ハンターハンターの世界はどうだったかな?」

「まぁ、楽しめたよ」

「そうかい。そいつは重畳。それじゃあ、これからどうしたい?」

「これから?」

 珱嗄はそう言って首を捻る。転生生活を終えた珱嗄はこれからもなにも神様の自由にしていいはずだ。話に聞いた通りなら輪廻転生の中に入って前世の記憶とか無しに次の生涯を歩んで行く事になるが、それでもこの神様は『どうしたい?』と聞いた。つまり、これからどうするかの選択肢はまだ珱嗄自身にあると見ていいだろう。

「選択肢は?」

「もういちど転生するか…このまま天国行きか…どっちがいい?」

 にたりと不敵に笑う神様。珱嗄がどちらを選ぶのかをまるで分かっているかのような態度だ。だが、珱嗄はそれを分かった上で笑みを浮かべながら答えた。

「決まってる。俺は転生を選ぶさ」

「その言葉を待ってた。じゃ、お前がハンターハンターの世界で得た念能力は剥奪させてもらうぞ?いいか?」

「いいよ」

 すると、珱嗄の身体がふわっと光り、身体から念能力が失われた。

「ああ、安心してくれ。君があの世界で得た異常な身体能力はそのままだからさ」

「おお、そいつはありがたいね」

「それじゃあ、このまま送らせてもらうよ」

 珱嗄はそう言う神様に聞いた。

「次の世界はランダムか?」

「ああ、ついでに次の世界の中にある異能の力は会得できるようにしておくよ」

「ありがとう」

 珱嗄はハンターハンターの世界を望んで行った訳ではない。転生先はランダムだったのだ。その際に貰った得点は『強靭な肉体』『人間の会得できる全ての技術』の二つ。これを駆使して色々やって来たのだ。
 これから行く世界も不明。だが、珱嗄はランダム故にそれを楽しみとしている。

「それじゃ、またね」

「ああ」

 そう言って、珱嗄はその場から消え、神様は一人になった。

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