小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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34 彼の過去の話

あれは何時の事だろうか・・・10年前?20年前?いやもっとか
とにかく私に自我が生まれ、人としての形を保ってから
かなりの年月が経ったであろう、初めて人の形になった時
辺りは驚愕に満ちていた、無論私も驚いた
P&Gの人間によると新しい味を開発中の事故らしい
それから私は結構恵まれた生活をした、だが・・・

―某年某所―

プリングルス「どういう事ですか!!会長!!」
P&G会長「ど、どうかしたのかね?君がそこまで怒るなんて一体何が・・・」
プリングルズ「私はポテトチップでしょう!?何ですかコレは!?」

そう言って私は新聞を出した、紙面には『プリングルズはビスケット!?』と書かれていた

会長「これが何か?」
プリングルズ「何か?・・・私はポテトチップです!!
これは誰にも譲らない!!何故ですか!?何故私を」
会長「私だって少々無理があると思うさ、だが君に使われてる
ジャガイモの使用量は50%以下だ、イギリスのポテトスナックの基準は
『ポテトチップ、ポテトスティックなどポテトやジャガイモ粉
ジャガイモのでんぷんを原料とした菓子類』とWikipediaに書いてあった」
プリングルズ「だから!!何故わざわざ私の名を貶めるような事をするのですか!?」
会長「ポテトチップは17.5%の課税対象になっているんだ!!」
プリングルズ「・・・金ですか」
会長「こちらも商売なんだ、分かってくれ」
プリングルズ「・・・・・」
会長「君がそこまで傷付くとは思われなかったんだ・・・」
プリングルズ「・・・分かりました」

それから数年後

プリングルズ「会長!!いい加減新しい味を増やしたり
減らしたりするのは止めてください!!」
会長「仕方ないだろう!!売れないんだから!!」
プリングルズ「だったら新しい味なんか作らないで下さい!!かえって惨めです!!」
会長「作った時は売れると思ったんだ!!」
プリングルズ「・・・他のお菓子会社に移籍しますよ」
会長「どこも今は一緒だよ・・・はぁ」

そしてつい先日

プリングルズ「会長、お話とは?」
会長「・・・それは彼女が話してくれる」

そういうと何所からともなく女が現れた

プリングルズ「なっ!?お前は一体!?」
「そんな事はどうでも良い」
プリングルズ「何!?」
「もうすぐお菓子同士のサバイバルゲームが始まる」
プリングルズ「・・・どう言う事だ?」
「そのゲームに貴様もエントリーするのだ」
プリングルズ「私にメリットは?」
「この戦いの主催はお菓子の王の名を冠す者だ、ゲームに勝てば
その称号はお前の物だ、そうすれば菓子会社に莫大な利益をもたらす事は確実」
プリングルズ「・・・お前は何だ?」
「・・・魔王と呼ぶが良い」
プリングルズ「・・・魔王?」
魔王「貴様から情報が漏れると不味いからな」
プリングルズ「・・・貴様の目的は?」
魔王「ゲームの主催陣営の抹殺、私はお菓子の王様なんて
称号に興味なぞ無いからな、称号は貴様にくれてやる」
プリングルズ「・・・良いだろう乗ってやる、会長よろしいですね?」
会長「ああ、勝って来い!!」

・・・今思えばあれが全ての始まりだったな
あの後に本来ここに来る予定だった整形ポテトチップを殺し成り代わり
このゲームに参加した・・・私の身体能力は魔王とやらの能力で格段に上がり
勝利は確実と思ったが・・・特攻覚悟で来るとは予想外だった
おかげで下半身を捨てる羽目になった、この状態で長く持つかは分からない
だがそれでも私は戦う!!私の意地に賭けて!!

―某所―

魔王「・・・プリングルズめ、やられそうになっているとは」
「ヒャハハハハ!!!魔王様!!俺が行けば全て済みますよ!?」
魔王「戯け、貴様程の実力者が動けば主催陣が全力で潰しに来るだろう」
「なら私も付いて行きましょうか?」
魔王「ふん、集まっている同志はここに居る3人だけだ
我々は戦力をもっと集めた時に動けば良い」
「めんどくせーですね・・・あーあ、暇だなー」
「プリングルズはどうします?」
魔王「放っておく」
「左様ですか」

残り62名

プリングルス
状態:健康、下半身喪失
道具:支給品一式と食糧と水と懐中電灯
武器:サイコガン、スタンガン
思考
1.お菓子の王様の名をプロクター・アンド・ギャンブルに持ち帰る
2.出会い頭に片っ端から殺す
3.舐めるなぁぁ!!

魔王
状態:健康
思考
1.主催陣営の抹殺

???
状態:健康
思考
1.魔王に従う
2.主催陣営の抹殺

???
状態:健康
思考
1.魔王に従う
2.主催陣営の抹殺

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