小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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45 のりが溶けて死んだダイダロスの息子

8:55 ほの4 病院ロビー

アンパン「・・・それで大丈夫か?」
ババロア「ああ、問題無い」
アンパン「だが・・・焼き芋を誘導出来るか?」
ババロア「大丈夫だ、目くらましする」
焼き芋「作戦会議はもう良いか?」
ババロア「・・・わざわざ待ってくれるなんてお人好しだな」
焼き芋「いやいや、お前らどう見たって雑魚じゃん」
ババロア「・・・俺はババロアでこっちはアンパンだ」
焼き芋「名前なんてどうでも良い」
ババロア「だって可哀想だろ?」
焼き芋「・・・何が?」
ババロア「自分を殺した奴の名前を知らない・・・なんてさ」
焼き芋「・・・殺す」

そう言って突然襲い掛かったが、ババロアは何かを投げた

焼き芋「無駄だ!!『男の手料理』!!」

焼き芋は超高熱の手で叩き落す、だが

焼き芋「ぐわっ!?」

突然煙幕の様な物が辺り一面を覆った

ババロア「良し!!行くぞ!!」
アンパン「ああ!!」
焼き芋「糞ぉぉぉ!!!!!」

俺はババロアの策に乗り、霊安室に走った!!

アンパン「おい!!大丈夫何だろうな!?」
ババロア「安心しろ!!準備は入念に行った!!」
アンパン「だけど、その」
ババロア「喋るな、作戦がばれたらどうする気だ」
アンパン「すまない・・・って焼き芋追いかけてきてねえぞ?」
ババロア「あの程度じゃ目くらましになっても倒せはしない!!」
アンパン「ところでさっきのは何だ?何を投げた?煙幕か?」
ババロア「水が入ったペットボトルだ」
アンパン「・・・なるほど、挑発して超高熱の手を発動させ
水を投げつける事で水を蒸発させる事で水蒸気で目くらましさせたって事か」
ババロア「説明台詞ありがとう、急いで霊安室に向かうぞ!!」
アンパン「ああ!!」



焼き芋「・・・霊安室か、自分はアンパンに黙れと言っておいて
自分で霊安室と言うとは・・・馬鹿が、そんな事で俺は殺せん」
柏餅「・・・何を・・・言って・・・いる?」
焼き芋「菓子兵の中でも俺は五感が鋭敏な方でね
少々離れた所の大声は聞こえるんだ」

俺は柏餅に近づいた

柏餅「とどめを・・・さす・・・気か」
焼き芋「いや、ちょっと水を貰う」

そう言って俺は柏餅の支給品から水を奪う

柏餅「・・・何を・・・」
焼き芋「大体作戦は読める、恐らく霊安室で粉塵爆発だろう?」
柏餅「・・・・・何?」
焼き芋「この病院の霊安室は窓が無い唯一あるのは出入り口の扉一つのみ
この部屋を粉で満たし、俺が『男の手料理』を発動した時に
粉塵爆発を起こすようにしたんだろう」
柏餅「・・・何だ・・・その・・・」
焼き芋「粉っていうのは結構急に燃えるんだ、それこそ爆発の様に
だが粉塵爆発は水で粉を叩き落せば防げる」
柏餅「・・・・・待て」
焼き芋「お前は帰り際に殺しておこう」

そう言って俺は走った、霊安室の場所は分かっている
結構早く着いた、俺は霊安室の扉を開けた
予想通り霊安室には粉が充満していた
俺は粉を水を撒いて粉を叩き落した

焼き芋「さて何所に隠れた?」

多分、死体を入れる引き出しっぽい奴に隠れているんだろ?

ガラッ

居ないな、まぁ他にも引き出しはある

ガラッ

居た!!ってゼリー伊藤か

ガラッ
ガラッ
ガラッ

・・・残り一つか、この中に2人?おかしい・・明らかに・・・

ピシャ

足音?

焼き芋「・・・・・何所に隠れていた?」
ババロア「ベットの下!!」

バンッ!!

そう言って部屋から出て扉を閉めるババロア、やれやれさっきから
こいつが足を引っ張ってるんじゃないか?作戦はこいつのせいで漏れるし
足音で外に出て行った事が分かるし、アンパンは先に行ったのか?
まぁ良い急いで・・・

ガチャ

・・・ガチャ?・・・まさか!!

ガチャガチャ!!

鍵をかけたか!!あの餓鬼がっ!!くっ・・・人間の死体を
保管する場所だからってここは強固に作ったんだよな
不味いな・・・・・仕方ない、全力の『男の手料理』で!!

焼き芋「全力を出すのは久々だな・・・」

俺は拳を握り締め、全力で能力を発動させる

焼き芋「うおぉぉぉぉ!!!!!!!」

ドゴォォォォォン!!!!!!!!!

焼き芋「良し!!じゃあさっさとアンパン達を追うか」
アンパン「俺はここだぞ?」
焼き芋「!?何所だ!?」

俺はとっさにベットの下を見た、だが・・・いない!?
ここに隠れる場所はベットの下か死体を置く引き出しっぽい奴のみ
死体を置く場所は調べた・・・何所だ!?ここには他に隠れる場所は!!
ここか!?俺はゼリー伊藤を攻撃した

ドシャ

ゼリー伊藤の中からアンパンが飛び出して来た!!

焼き芋「ゼリー伊藤の中に隠れていたとはな!!」
アンパン「ああ!!」
焼き芋「何か策でもあるのか?」
アンパン「焼き芋、さっきの一撃は本気の一撃じゃないのか?」
焼き芋「・・・確かに今の一撃は俺の全力だ
だがこの程度でいかれるほど俺の手は」

アンパンが俺が喋っている間に攻撃してきた
全く人が話しているのに攻撃してくるなよ
アンパンは剣で斬りつけた、俺は『男の手料理』で受け止める

ザシュ!!

何!?馬鹿な!?俺の手が斬られた!?何故溶けない!!?

焼き芋「お前・・・何故!?」
アンパン「やはりな・・・鉄とか形ある物は溶かせるがレーザーは溶かせない」
焼き芋「何!?そ、それはレーザーサーベル・・・」
アンパン「そうだ」
焼き芋「何でそんな物が支給され」

いや・・・三色団子の愛用の武器が支給されているんだ
レーザーブレードくらいは支給するか・・・

アンパン「終わりだな」
焼き芋「終わり?馬鹿言うなよ片手が使い物にならなくなっただけだろ?
しかも利き手じゃねえし」
アンパン「・・・まだやるのか?」
焼き芋「菓子兵舐めんな!!」

俺はアンパンに向かう、アンパンのレーザーブレードさえ避ければ問題無い!!

バンッ!!

焼き芋「なっ!?」

足を撃たれた!!銃だと!?しまった完全に不意を突かれた!!

アンパン「ババロア!!」
ババロア「すまない!!大福に銃を借りて来るのに手間取った!!」
焼き芋「くっ・・・そ」

アンパンの斬撃!!とっさに避けるがババロアの銃が火を吹く
『男の手料理』で溶かそうとする、だが!!

アンパン「これを食らえ!!」
焼き芋「何!?」

アンパンが大鉈を投げて来た!!馬鹿が!!両手を使えば!!

バンッ!!!

しまった!!片手は斬られて制御できなくなっていたんだった!!
くっ・・・斬られた左手が爆発起こしてぶっ飛んだ!!これが狙いか!!

焼き芋「ならば!!」

『芋焼き石』を・・・駄目だ、ここは強固に作られている・・・
砕く事は困難・・・まさにもう一度全力を出すしかないが
少しでも注意をそらしたら殺される、ならば!!
ババロアの方に全力で『男の手料理』を使いながら襲い掛かった

ババロア「しまった!!」
アンパン「殺させるか!!」

ババロアなぞ眼中に無い、外に出れば良い、俺は霊安室の外に出た

焼き芋「・・・終わりにしよう」
ババロア「何?」
アンパン「何をする気だ」
焼き芋「俺の切り札を見せてやろう『結局出前』!!」

ドガァァァァァン!!!!!!!

アンパン「な、何だ!?うわっ体が!?」
ババロア「それだけじゃない!!床も!!」

俺の切り札『結局出前』は俺の『男の手料理』の能力を限界以上に
発動させ辺りの大気の温度を急激に上げ強力な上昇気流を作り出し
辺りの物体を空に打ち上げる技だ、無論自分も打ち上がる
だが俺は超絶的な身体能力で空に打ち上げた瓦礫を蹴って自由に進める
通常菓子のあいつらには無理な芸当だろう、空に撃ち上がり無防備な状態を殺す!!

ババロア「!!?あいつ、瓦礫を蹴りながらこっちに来るぞ!!」
アンパン「くっ!!迎え撃つ!!」
焼き芋「馬鹿が!!『芋焼き石』!!」

俺は周りの小さな石を拾い、能力で熱し投げつけた!!

ジュ!!

くっ!!通常の刃物なら弾けてダメージが与えられると言うのに!!
レーザーだと弾ける前に消滅してしまう!!だが隙は出来た!!

焼き芋「喰らえぇぇ!!!アンパン!!!」
アンパン「しまっ」

グサッ

焼き芋「・・・・・」
アンパン「・・・・・え?何が・・・」

俺は自分の胸を見た、溶けて刃が無い刀が俺の胸から生えていた

焼き芋「・・・・・ロビーのあいつか・・・」
アンパン「柏餅!?お前その傷でここまで・・・」
ババロア「あんな傷で動いたら・・・」
焼き芋「・・・さっさと殺しておくべきだった・・・だが!!」

俺は刀に思い切り自分の手を突き刺した!!

ババロア「何だ!?」
焼き芋「この焼き芋ただでは死なん!!この傷付いた手で
『男の手料理』を発動させ制御しきれずに起こす爆発で
貴様も道連れだ!!」
アンパン「くっ!!」
焼き芋「喰らえ!!俺の最後の『男の手料理』!!」

ザンッ!!

焼き芋「・・・え?」
アンパン「悪いがお前が能力を発動する前に手を斬り落とした」
焼き芋「そうか・・・」

ヒュウウウウウウウウ!!!

『男の手料理』が使えなくなった事で『結局出前』の効力が消え
地面に重力に従い俺達は落下した

アンパン「うわあああああああ落ちるぅぅ!!」
ババロア「ああああああ!!!!!!!!」

ドガッ

アンパン「くっ・・・大丈夫か?ババロア?」
ババロア「う・・・落ちた衝撃でちょっと足を捻っただけだ
大した高さじゃなかったからな・・・」
アンパン「俺は脚の骨が逝ったみたいだ・・・そうだ!!焼き芋は!?」
焼き芋「ここだ・・・」

俺は返事をした

アンパン「焼き芋!!観念しろ!!」
焼き芋「・・・ふっ、俺の完敗だよ・・・目的も果たせず
ここで朽ちるとは・・・ゲホッ!!」

俺は血を吐いた

ババロア「焼き芋・・・最後に教えろ、ガレット・デ・ロアの目的は何だ!?」
焼き芋「誰が教えるか・・・最後に一つ良い事を教えてやろう」
ババロア「何?」
焼き芋「ガレット・デ・ロア様も菓子兵だ」
ババロア「何だと!?どういう事だ!?」
焼き芋「それくらい自分で考えろ、じゃあな」

俺は自分の舌を噛み千切った

ババロア「おい!!お前!!」
アンパン「どうし・んだ!?」
ババロア「こ・・自・・の舌を・・・・・」
アンパン「な・・・・ど・・・」

意識が遠ざかる・・・ああ、これが死か・・・

焼き芋 脱落
残り54名

アンパン(粒餡)
状態:左足骨折
道具:支給品一式
武器:ナックルダスター、大鉈、レーザーサーベル、首輪サーチャー
思考
1.バトルロワイアルを止める
2.こいつ・・・

ババロア
状態:足を捻った
道具:支給品一式
武器:サブマシンガンの弾、霊安室の鍵、屋上の鍵、マスケット銃と弾
思考
1.戦いに勝って個性を手に入れる
2.利用できる奴は利用して殺す・・・筈なのに何故私はこいつらの心配をする?
3.自殺するとは・・・糞!!

柏餅
状態:全身に石の破片が食い込んでる
ロビーからここまで来たので体が限界
道具:支給品一式
武器:無し
思考
1.この戦いを止める
2.焼き芋・・・敵ながら天晴れ!!

※刀は完全に壊れました
※焼き芋の至急品が散乱しています

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