小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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46 武士は食わずと高楊枝

9:20 ほの4 病院、厨房

私は冷蔵庫に二人を入れた

桜餅「良し・・・後は待つだけだな」
大福「何とかなる物だな・・・」
桜餅「そうだな・・・私はアンパン達の加勢に向かう、ここは任せた」

私は厨房から出ようとした

大福「いや・・・ここに居た方が良い」
桜餅「!?」

私は大福の方に振り返った

桜餅「どういう意味だ!?」
大福「さっきの轟音が聞こえなかったか?
しかもあれから音が聞こえない」
桜餅「何が言いたい?」
大福「・・・分かっているだろ?」
桜餅「見捨てろと言うのか!?」
大福「アンパンとババロアには俺達の武器を渡したから俺達にまともな武器は無い
せいぜいここにある包丁とかが限界・・・」
桜餅「だが!!」
大福「アンパンとババロアと柏餅の死を無駄にする気か!?」
桜餅「死んだと決まった訳じゃない!!」
大福「ここは最悪の場合を想定すべきだ」

ガチャ

桜餅「!?」
大福「ババロア・・・お前・・・」
ババロア「・・・何だ死人を見る様な目で」

私は大福を睨んだ、大福は目を逸らした

ババロア「あ・・・二人はどうだった?」

ババロアの方を向く

桜餅「どうだって・・・何が?」
ババロア「チョコ達二人だよ?失敗とかしてないよな?」
桜餅「問題無い、今冷やしている所だ」
ババロア「そうか・・・」
大福「お前達の方はどうした?」
桜餅「そうだ!!アンパンはどうした!?無事なのか!?」
大福「・・・・・」
ババロア「あ、ああ、足を折ったが大事は無い」
桜餅「アンパンは無事か・・・良かった」
大福「・・・柏餅はどうした?」
ババロア「・・・・・」

ババロアは首を横に振った

桜餅「・・・・・」
柏餅「ここだ・・・」

外から柏餅の声が聞こえた

ババロア「柏餅!?お前待っていろと言っただろ!!その傷じゃ本当に」
柏餅「じっとしてようがしてまいが死ぬのは確実だろう!!」
ババロア「くっ!!」

私は外に出た

桜餅「柏餅!?お前その傷は・・・」
柏餅「抜かったわ・・・くっ!!」

私は柏餅に駆け寄った

桜餅「しっかりしろ!!」
柏餅「しっかりしてるよ」
桜餅「酷い・・・大福!!すぐに準備を!!」
柏餅「止めろ!!柏餅で作る菓子なんて聞いた事無いぞ!!」
桜餅「だったら君の材料を分解して別の菓子に」
柏餅「ふざけるな!!ゲホッ!!」

柏餅が血を吐いて倒れた

桜餅「柏餅!!」
柏餅「拙者に二度目の生など不要!!このまま死なせてくれ!!」
桜餅「ふざけるな!!誰が死なせるか!!」
柏餅「拙者は柏餅として生きていたい、他の菓子になるなぞ堪えられん」
桜餅「だけど生きていれば!!」
柏餅「分かってくれ・・・こういう生き方しか出来ないんだ・・・」
桜餅「何で・・・そんな・・・」
柏餅「泣いて・・・くれるのか・・・」
桜餅「!」

私は自分の頬を触れた・・・濡れている・・・気付かぬ内に泣いていたのか

柏餅「ありがとう・・・黄泉へ良い土産が出来た・・・」

そう言って目を閉ざす柏餅

桜餅「柏餅?・・・柏餅!?目を開けろ!!柏餅ぃぃ!!」
大福「桜餅!!もう柏餅は」
桜餅「嫌っ!!嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

何で!?何で生きたいと思わないだ!?柏餅!!

柏餅 脱落
残り53名

桜餅
状態:健康、精神錯乱
道具:支給品一式
武器:お菓子のレシピ帳
思考
1.バトルロワイアルを止める
2.全ての菓子を救う!!
3.チョコ達二人を救う!!
4.嫌ぁぁぁぁ!!!

ババロア
状態:足を捻った
道具:支給品一式
武器:サブマシンガンの弾、霊安室の鍵、屋上の鍵、マスケット銃と弾
思考
1.戦いに勝って個性を手に入れる
2.利用できる奴は利用して殺す・・・筈なのに何故私はこいつらの心配をする?
3.柏餅・・・

大福
状態:健康
道具:支給品一式
武器:無し
思考
1.この殺し合いを潰す
2.桜餅・・・

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