小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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04 中途半端に生きて何が悪い!!

0:45

ポテトチップが荷物をまとめ移動しようとしていた頃
への3ではクリーム色のおかっぱの少女と白いスーツの男が戦っていた
少女はババロア、男はアイスクリーム(バニラ)だ
身体能力ではババロアの一枚も二枚も上で本来アイスクリームの勝ちは揺るがないが・・・

ババロア「流石のお前もサブマシンガンには勝てないな!アイス!!」
アイスクリーム「くそ!!」

支給された武器はババロアがサブマシンガン
アイスクリームはペットボトルに入ったアイスコーヒー
アイスクリームは岩陰に隠れながらチャンスを伺っている

アイスクリーム「ババロアの分際で!!」
ババロア「何!?」
アイスクリーム「プリン程の甘さも無い!ゼリー程の爽やかさも無い!貴様は中途半端な存在だ!!
そんな貴様が何故このアイスクリームに銃を向ける!!貴様の様な下等な洋菓子に何故高等洋菓子の私が」
ババロア「黙れ!!何が下等だ高等だ!俺達は菓子だろ!?上下なんてあるかぁ!!!」

銃弾の雨が降り注ぐ、このままでは直に蜂の巣だろう

ババロア「俺はこの戦いに勝って個性を手に入れる!誰にも負けない強烈な個性を!!」
アイスクリーム「個性だとっ・・それは自分で」
ババロア「何言ってんだ菓子に自分をどうこうできる権利も力も無いんだよ!!」
アイスクリーム「馬鹿が!」
ババロア「ああそうさ!!俺は大して頭良くないし力も無い!!
女なのに一人称単数が俺だし!何もかも中途半端だ!!だがな!だが!中途半端に生きて何が悪い!!」
アイスクリーム「ぐわぁぁぁ!!」

アイスクリームの右肩に3発ほど被弾した

アイスクリーム「くそ・・・こうなったら・・・」

逃げるアイスクリーム

ババロア「どうした?高等洋菓子が逃げるのかぁ!?」

追いかけるババロア、だが純粋な脚力では追い付けない
追いかけるのを止めるババロア

ババロア「ふん、まぁ片腕なら大した障害じゃあ無いな」

そう言って去るババロア

アイスクリーム「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」

断末魔のようなアイスクリームの叫び声

ババロア「何だ!?誰か居るのか!?」

周囲は静寂に包まれる、ババロアは逃げ出した

ババロア「な、何で!?何で俺は逃げているんだ!!」

何もかもが中途半端な彼女は覚悟すら中途半端
彼女はすぐに逃げ出した、アイスクリームを倒した者から
だがアイスクリームは・・・・・

アイスクリーム「あああああ!!体がぁぁぁ!!」

彼は地獄はまさに地獄の苦しみを味わっていた
体中に虫が這いあがってくるような感触、体中の骨が砕ける感覚
そして彼にこのような苦しみを与えたのは・・・与えたのは・・・
あれ?誰もいない?何で?もう何所かに行ってしまったのか?
否、彼は自分から望んでやったのだ
何故こんな事を?それはババロアや他の参加者より強い力を手にする為に
やがて地獄の苦しみも終わった・・・・・
立ち上がった彼のスーツの下半分が茶に染り傷が完治していた

アイスクリーム「・・・・・おい、そこのお前」

・・・・・

アイスクリーム「透明になってんだろ?出て来い」

見破られていたか・・・
俺はステルス迷彩を消し姿を表す
その姿は少し前のコイツの髪を癖っ毛にした姿だ

「よぉアイスクリーム」
アイスクリーム「ソフトクリームか・・・」
ソフトクリーム「良く気付いたな読者も気付かなかっただろうに」
アイスクリーム「ああ完璧な地の文ぶりだったぜ」
ソフトクリーム「その口調だと成功したようだな」
アイスクリーム「ああ、もう俺はアイスクリームじゃねぇ今の俺はコーヒーフロートだ」
ソフトクリーム「コーヒーを自分の体に取り込む事で進化するとは・・・恐ろしい男だな」
コーヒーフロート「本当はソーダフロートが良かったのだが文句言ってらんねえだろ?」
ソフトクリーム「だが一つ間違えば死は確実なのに良く決断したな」
コーヒーフロート「あのままではこの戦いに勝ち残れないからな」
ソフトクリーム「・・・・・俺と戦う気か?」
コーヒーフロート「いや?お前も乗っているんだろ?これに」
ソフトクリーム「ああ、この戦いに勝利し馬鹿みたいに6段7段とか重ねすぎる行為を止めさせる」
コーヒーフロート「俺もソーダフロートになる為に戦う」
ソフトクリーム「じゃあ、また後で」
コーヒーフロート「ああ、俺はババロアを追うとしよう」

そうして俺達は分かれた
さっきコーヒーフロートはババロアを中途半端と言ったがコーヒーフロートの方が中途半端じゃねえのか?
と思いながら俺はとりあえず、いの1から来る途中に見つけた廃工場に向かう事にした

ソフトクリーム(バニラ) コーヒーフロートに進化

残り80名

ババロア
状態:健康、やや疲労、少々混乱
道具:支給品一式
武器:サブマシンガンと弾
思考
1.戦いに勝って個性を手に入れる
2.アイスクリームを倒した奴から逃げる
3.何故俺は逃げている!?
※彼女はアイスクリームが何者かに殺されたと思っています

コーヒーフロート
状態:健康、体に痛みが残るが問題なし
道具:支給品一式
武器:空のペットボトル
思考
1.戦いに勝ってソーダフロートになる
2.ソフトクリームと後で戦う
3.ババロアを殺す
※彼の身体能力は常人(常菓子)を遙かに超えています

ソフトクリーム
状態:健康
道具:支給品一式
武器:ステルス迷彩
使用すると自分を透明にできる装置
残り30分ほどで電池切れになる
電池は懐中電灯と同じ規格
思考
1.戦いに勝ってソフトクリームを何段も重ねさせる愚行を止める
2.地の文になりすます
※彼はステルス迷彩が電池切れになるなんて知りません
※彼はポテトチップ(塩)の本性を知っています

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