ー二巻エピローグー
ライザーを倒した俺は、魔王様の前にいた。
うわー。普通に考えたら縁談を一つぶっ壊したんだから、皆さん気分がいいわけないですよねー。
サー「レーセーくんと言ったかね?」
零誠「はい。リアス・グレモリーの眷属、ポーンの兵藤零誠です」
サー「では、レーセーくん」
何がくるんだ?もしかして死刑?魔界って弁護士てきなの居んのかな?まさか裁判無しで死刑ってのは無いよな。
サー「さっきのレーティングゲームご苦労だったね。楽しませてもらったよ。褒美を与えたいんだけど何か欲しい物はあるかい?」
零誠「はい?」
ご苦労?褒美?欲しい物?
サー「大抵の物は与えることが出来るよ。勲章かい?爵位かい?土地かい?それとも絶世の美女かい?」
零誠「ちょっと待ってください。あのう、怒ってないんですか?」
サー「怒る?なんでだい?」
零誠「だって俺はグレモリー家とフェニックス家の縁談を潰したんですよ」
サー「実は最初はグレモリー家は全員ライザーくんを応援してたんだ」
零誠「まぁ、予想はつきます」
サー「そもそも誰もリアスが勝つなんて思って無かったしね。でもゲームが進むたびにみんな変わっていったんだ」
零誠「変わっていったですか?」
サー「うん。レーセーくんがみんなを変えたんだよ」
零誠「俺が」
サー「みんな君の戦いに惹かれていったんだよ。グレモリー家だけじゃなくてフェニックス家の中にもリアスを応援する者が現れるくらいだからね」
零誠「それは本当ですか!?」
サー「フェニックス家の現当主からは『ライザーに敗北を教えてくれたことを感謝する』と伝えてくれと言われたからね」
零誠「俺は自分のために頑張っただけですから」
サー「それで褒美は何がいいんだい?」
零誠「なら1つ頼みたいんですが、俺がやることに目をつぶってもらえませんか?」
サー「どういうことだい?」
零誠「少し前に堕天使を使い魔にしたでしょ。ああいうことがこれから何度かあると思うんです」
サー「あれのことか。確かにあれは前代未聞だったね。分かった。大抵なことには目をつぶるよ」
零誠「ありがとうございます。サーゼクス様」
サー「堅苦しいな。お義兄さんで構わないよ」
零誠「発音が少しおかしくないですか?」
サー「いや、これで合ってるよ。1つ聞きたいんだけどあのままリアスが結婚したら絶対に幸せにはなってたとしたら、君はどうしていたんだい?」
零誠「やることは変わりませんでしたね。部長には幸せになるよりも先に自由になって欲しかったですから」
サー「ふふふ。レーセー君は面白いね」
零誠「そうですか?」
ガチャ
グレイ「失礼します。サーゼクス様」
部屋にグレイフィアさんが入ってきた。
サー「そろそろ時間か。いやぁ、久しぶりにリアスを入れて家族全員で食事でね。なんならレーセーくんも一緒に食事するかい?」
零誠「いえ、家族水入らずで楽しんでください」
サー「そうか。レーセーくんにふられちゃった。残念だな」
零誠「そういうキャラは木場だけでいいんでやめてください」
サー「そうかい?でも一緒に来てくれればリアスも喜ぶと思うんだが」
零誠「部長が?なんでですか?」
サー「………君は良く鈍感や唐変木と言われないかい?」
零誠「よく分かりましたね。どうしてなんですかね?」
サー「分からないならいいや。それじゃあ次は中級試験で会おう」
サーゼクス様は部屋から出て行った。
零誠「はい?」
本日2回目のはい?が出た。
グレイ「今回のレーティングゲームでレーセーさんは中級試験を受けることが決りました」
零誠「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」