小説『飛ばない寄生虫』
作者:厨房娘()

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彼女は私を搾取しているつもりかもしれないが、私も私なりにいい思いをさせてもらっている。

彼女のクレイジーで醜い性格を分かれば分かるほど、自分という人間の「美的価値」に自信が出てくる。

本来しているのが望ましい社会生活をしていないのだから、そういう自信づけみたいなのは私に

必要かもしれない。



だから、私は彼女を寄生虫と呼んでいるのである。

そういうわけで、どれほど、彼女にいい思いをさせようと、私は不快に思うことはない。





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