目の前で繰り広げられている世間の日常なんてどうでもいい。
私とは関係のないこと。
冷めた心の興味を引いてくれるのは、そんな自分は一体なんなのかということ。
自分の本当の姿を探している間は楽しいかもしれない。
けど、超越を楽しむ人間が最終的に辿り着く場所は全くといっていいほど人がいない孤独な世界。
心の中にある今まで一人戯れ安穏としていた世界に降っていたきらきらとした粉雪が、
突き刺すような冷たい風と雪に変わって世界の中を吹雪き始める日が訪れる。
そんな時に心が求めるのは、自分にとってどうでもよくなんかない外部の出来事。
理解し合える誰かの言葉と背負うものが欲しくなる。
人は、一人じゃ生きていけないのはみんな一緒だから。