ぼくたちは ほしたちをみながら語らいあった。
こんなに話したのはいつぶりだっただろうか と考えた。
「君は話すのが上手だね。だからきっと僕はこんなに話しているんだな」
僕がそう言うと、彼は鏡が光を返すように、しごくあたりまえのようにこういった。
「心はね、ナップサックみたいなものなんだよ。
中に物を入れる、その為だけのものなんだ。
元々君の心には沢山の言葉が眠っていたんだろう。
それが、たまたま今出てきたってだけさ。」
「そうなのか」
僕はそういった。
「だとしたら、それは奇跡だ」
僕はそう言った。