アカデミア到着!1
合格通知が来てから数日後、俺は今アカデミアに向かう船の上で暇を持て余していた。
天魔「まだ着かねぇのか?」
リイン『現在地を確認・・・まだまだですね』
天魔「まったく、所詮は鉄の塊か」
もう何時間も船の上だぞ。
いい加減、飽きてくる。
船の中でも見て回るか。
リイン『そうですね。何か面白いものが見れるかもしれませんしね』
・・・
船の中を周っていて気付いた事がある。
それは他の奴らが俺に視線を向けている事だ。
・・・俺、何かしたか?
リイン『ワンターンでモンスター三体召喚してからのエクシーズ召喚、実技最高責任者を相手にノーダメージで勝利、といったところでしょうか』
天魔「あれぐらい普通だろ?」
リイン(エクシーズ召喚はこの時代では普通ではないのですが・・・、まぁマスターにそんな事を言っても無駄ですね)
リインとそんな会話(?)をしていると、
天魔「ん?」
リイン『あれは・・・』
目の前に毛むくじゃらの羽の生えた何かが飛んでいた。
天魔「なんだありゃあ?」
リイン『ハネクリボーの精霊ですね。(しかし、何故ハネクリボーがこんな所に?近くに遊城十代の反応はありませんが・・・)』
精霊ねぇ・・・
誰の精霊だ?
?「ハネクリボー!」
天魔「ん?」
ハネクリボー『クリクリ〜!』
声のした方を向くと、そこには蒼い髪と瞳の少女がいた。
SIDE ?
私はデュエルアカデミアに向かう船の中を歩いていました。
?「やっぱり広いな〜」
ハネクリボー『クリクリ〜』
精霊のハネクリボーが相槌をうつ。
それにしても・・・
?「いないなぁ、あの人」
入学試験の日、十代君の後にデュエルをした人。
一ターンでモンスターを三体並べただけでなく、ナンバーズを使い、クロノス先生に勝利した。
だけど、あのナンバーズ、あれからはとてつもない力を感じた。
あれはオリジナルのナンバーズだろう。
でも、あの人はナンバーズに操られている感じはしなかった。
使っていたのがホープだったからという可能性もある。
それでも、
?『気になる?あのイレギュラーが』
私の中から声が響く。
?「うん、あの人からは悪い感じはしなかったから」
?『だからといって、野放しにはできないわ』
・・・
?『貴女も気付いてるでしょ?この世界の異常に』
確かに、既にユベルと十代君が超融合した状態になっていた。
私のハネクリボーは、本来なら十代君が持つべきカード。
その証拠に入学試験の時、十代君はハネクリボーを出さなかった。
それだけじゃない、このハネクリボーは・・・
って、
?「ハネクリボーがいない!?」
?『そうね。まったく、あの精霊にも困ったものね』
?「どどどどうしよう!?ハネクリボーが迷子だよ!?」
?『落ち着きなさい、まったく、精霊も精霊なら主も主ね』
とにかく!速く見つけないと!
そう思って船内を走っていると、
さっきまで探していた人と、探してた精霊を見つけました。
SIDE OUT