小説『中学生女子のから騒ぎ』
作者:あさひ()

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うちの学校には、なぜかもてる数学教師がいる。

かなり御年を召しているけど。


私は大大大大大大大嫌いだけどね。

なのに、同じように思っている人が一人もいない。

むしろ、好き、なんて言ってる。


だからあいつが嫌いなんて言い出せない。




お弁当を一緒に食べている人の中にだって、その先生の真似をする人がいたり、

それを喜んでみている人が何人もいる。


私は素直に笑えない。


だって、その数学教師、


ただの女ったらしの、エゴイストの快楽主義者にしか見えないんだもん。

しゃべり方が毎度エラそう。

全然その要素がないのに「自分はいい男です」とか思っちゃってそう。

あごに絆創膏はりつけていて、「にきびができた」なんて言ってるのを聞いたとき、

ぶちぎれそうになった。


この教師のせいで、数学が嫌いになって、成績が一時期がくんと落ちた。


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