小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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小話01――待ってる――

矢木矢さんが、泣いてた―――。
普段は滅多に泣かない彼の姿は夜のせいなのか不気味さを漂わせていた。

「何で泣いてるんですか?矢木矢さん、」


「言わなきゃダメなのかっ?」


「いいえ。」


「やっぱ言う」


「えっ あ、はぁ どーぞどーぞ!」


「えっ とか はぁとかうるさい」


「あー。すいません。気にしないでください」


「うん、言う気失せたから保留にするわ」


「(えー)」






「・・・」

「・・・」




「なあ、やっぱ苦しいから少し吐いていいか―――」

「うん。どうぞ」


「ごめんな」


「ううん」










「--夢に、綾乃が出てきた。」

「・・・そう、ですか」




――――――――っ――――――――――




「元気そうだった、それで泣いてただけだから」



「嬉しくて?」

「ああ」



「それは、よかったですね。」



会えて嬉しい花いちもんめ

2度目まして大切な人

俺とあいつは元気です

今も、できればこれからも

またいつか会いましょう、

(大切な人へ)



--いつでも、マッテル。

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