小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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数時間後、ショーは始まった。
お客さんもなかなかの入りだ。


舞台の上で次々とマジックが始まり、終わり、その度に客席から拍手と歓声がとんでくる。
矢木矢さんは無表情だけれど軽くパッパッと拍手をしている。
でもあたしだけ、違う。


歓声もなければ拍手もしない、表情だって暗い。
舞台を直視することすらできないあたしはショーが終わるまで絨毯の敷かれた床をただ見つめるだけ。

マッドハッターの格好をした幸也さんがさっきの青い目をした美女アシスタントを呼ぶ声がする。
美女アシスタントは青いカチューシャをし、アリスの格好をしている。
美しいアリスがそこにいた。

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