小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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――――今でも鮮明に思い出す。

――――姉の吐いた血液の血溜まりを。


――――赤黒くてねっとりとしていたそれが頭を離れなくて。

――――恐い…。


――――あたしが、怖がってちゃいけないのに。

――――姉を支えなきゃいけないのに。


――――そんなことで怖がってちゃ駄目だ。

――――駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ……。


――――こんなに弱かったら馬鹿をみる。

――――もっともっと。そう、もっと。



――――゛姉のため゛に強くならなきゃ。




――――だから姉ちゃん、どこにも行かないでよ。

















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