小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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「苦しいのに幸せってなんか変じゃないですか…?」


雨がしとしとと振っている外を窓から見ている彼。


「べつに、俺はいいと思いますケド」


栗色のゆる毛と無関心な表情。


「…そう」

「今日は随分、元気ないんですね」




「全部君のせい、かな」

「…その性格だけはいつもと変わってないみたいですね」


彼はクシャリと表情を苦笑いにする。
それは私から見て、子犬がえさをねだっているようにも見えて少しおかしかった。
おかしくてクスリと声がもれる。


クスリッ クスクスッ

何がおかしいんですかぁ、って言ってる声がする。
君のせいで笑ってるのに。
わからないかなぁ。







――――こうやって笑うことができるのもいつまでなんだろう、、


体にかかる掛け布団を無意識に握り締める。

……香奈は、今日来るかしら。





雨の音が大きくなった。



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