――――日曜日。
始まりの最後が始まったのはその日だった。
綾乃の家まで歩いている最中のこと、突然携帯が鳴った。
綾乃からだった。
いつもはあっちからかけてくることはそんななかったので少し不思議に思えた。
「もしもし」
「助けてっ! 家の前に変な人が…きゃああああ」
プツリ
「綾乃っ!? おいっ!!」
携帯から返事は無く、ただツーという音がするだけ。
「…クソッ! どうなってんだよ―――」
不安が体をかけめぐり、変な汗が背筋をおおう。
コンクリートを蹴り上げてできるだけ早く走った。