小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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―電波線より遠く―



「…な、なんなんだよ……ふざけんなっ…!」

俺が彼女の家にたどり着いたときには、この空間はもぬけの殻と化していた。


「あ、ああぁ、あ…」

強引に開けられ亀裂の入ったドア、玄関には散らばった靴、壁に貼ってあったポスターは床に落ち、靴のあとがくっきりと。



愕然としたよ、その光景を見た瞬間なんで自分じゃないんだって何度も思った。
綾乃は関係ないのによ……!



家の中をどれほど探したって綾乃はいない、それどころかだれもいない。

いないいない、カラなんだから。

この家に、用はない。
時間稼ぎをさせてはならない。

「―――――あいつらっ」



許さない許さない許さない。


―風俗、店長……

携帯の中からソレの番号を探す。時間が無い。

見つけ出すと同時にソレを打ち込み―――発信。



……………。

-96-
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