小説『IS 〜化物は原作に関わらず教室の隅っこで〜』
作者:書きミン()

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四話どこか抜けている
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何故かスーツを着たお偉いさんらしき人や
白衣を羽織ったいかにも研究者な人たちが居た。

私の目の前には一機の打鉄
の待機状態のブレスレット。
……あれ?

感じる友好的な気配に首をかしげる。

>この子試験の時のISだ!
あぁ、なるほど。

「どうした」

「この子……試験の時のISですか?」

「分かるのか?」

「何となく」

「……このISを起動してみろ」


ごく簡単な指示に首を傾げながらISに近寄る。

「久しぶり、何だか良く分からないけどまたよろしくね?」

小さく声をかける。
きっと私の後ろに居る千冬さんはいぶかしんでいる事だろう。

心に教えてもらったのだ。
『コアネットワークは私達の通信システムに似ている』

そして
『ISには人の意思のようなものが在る』
こうも言っていた。

束さんに見つかるまでは、良く会話みたいなこともしていた。
妹が出来た様だと喜んでいた。

で、意思があるらしいので話しかけることにしている。
私はISの言葉を聞くことが出来ないのだけれども。


で、ISを起動させた。
>リンク繋ぐね。

普通に起動した。

すると周りがどよめく。

「やはりか……」

「えっと……どういうことですか?」

「昨日君がそのISを使った後から、そのISは誰にも反応しなくなった」

え?
>え?

「何をしてもエラー画面が表示される」
「『登録されている搭乗者ではありません』とな」

「けど登録を抹消すれば……」

「出来たら君が呼ばれる事は無かっただろうな」
「異常事態だが、君はこのISの専用機持ちになって貰う」

「え?……えぇぇぇぇえええええええ!?」

>それじゃあずっと一緒に居れるって事?
心は少し嬉しそうだった。

唯一の救いはすでに一夏君がISを起動させていたことで
私のほうに研究の手が伸びそうに無かったこと
あと、この『打鉄参型』を自由に改造する許可をもらえた事。

特に身体検査は不味い。
左半身の事を悟られかねないから。





「織斑先生!」
「代表候補生でも無い人がどうして専用機持ちなんですか!」

批判の声が何所からか上がった。

それが伝播するように広がっていく。

「黙れ、ばか者どもが」

バンッ
出席簿が教卓を叩く音が響くと、しぃんと静かになった。

「確かに吉田が専用機持ちとして選ばれたのは」
そして一夏君の頭を掴んだ。そして男子二人に視線を寄せる。
「コイツやと同じ『イレギュラー』だからだ」

皆が首を傾げる。

―え?まさか吉田さんって男?

断じて違う。

「実技試験で使用したISが吉田以外の搭乗を拒んだ」

またざわめきが元に戻った。

「だがな」
「吉田は実技・筆記共に100点の学年主席で入学を果たしている」
「実技に至っては専用機を持っていた代表候補生を抜いてだ」
「むしろ与えられないほうが可笑しいだろうが」

「「「え?」」」
この中には私の声もあった。

転生者を狩ると決めた時。
相手がISを使ってくるだろうと想像できたし、
IS学園に通うためもあって勉強したのだ。
先生は心。まぁ、ずっと束さんの警備させてたしね。
凄くISに詳しかった。仕組みが自分と似ているからでもあるらしいが。

けどまさか両方100点だとは思わなかった。

「先生、実技試験の時最初に私ミスしましたよね」

「新入生から考えて、その減点を補って余る成績だったからな」
「元とはいえ世界最強に勝ったんだ、堂々としていて貰いたい物だが」
そういってニヤリと笑った。

「先「千冬姉ぼふっ!!?」!?」
私の叫びが一夏君にかき消されて出席簿が火を噴く。

「織斑先生だ」

「それって織斑先生に勝ったって事か!?」

「そうだが」

さっきよりもざわめきが大きくなった。

やってくれましたね先生……。
席について頭を抱えていた。

>転生者2名が確信を持ったかも
>「特に男子の視線がきついですね」

声が追加されているのは気のせいじゃ無いです。

まだ専用機持ちだけだったら『バグ』ぐらいですませれたかも知れないのに!!!

>……そういえばテスト100点狙わなければもう少しマシだったんじゃ。

……。

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お久しぶりです。

最後のIS達の会話はすこし時間を戻って
実技試験中の合間を縫って行われております。

ここからもう一回時系列を実技試験に戻して
千冬さん視点を考えていましたがさっき断念しました。

(11/28色々変更しました)

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