小説『IS 〜化物は原作に関わらず教室の隅っこで〜』
作者:書きミン()

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三話戦う乙女
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今この教室には分かっているだけで三人の転生者が居る。

神城 龍二(かみしろ りゅうじ)
二人目のIS男性操縦者
すでに専用機を持っている様子
まだ善性か悪性か分からないので手を出していない。
金髪にオッドアイでまぁイケメン(一般論における)
恐らくニコポ・ナデポを所持している。

矢部 真奈(やべ まな)
原作メンバーの幼馴染、篠ノ乃箒と仲がいい。
自らが転生者であることを告白している。
善性の転生者なので手を出す予定は無い。
容姿は至って普通。
魔法・魔力を所持していることが確認されている。

龍崎 信吾(りゅうざき しんご)
三人目のIS男性操縦者
悪性の転生者だった人。再誕者。
小学生の頃、織斑一夏に敵意をむき出しにしていた。
後に織斑一夏抹殺計画を立て、私に前世の記憶を消される。
記憶がなくなった後も織斑一夏に避けられていたが
別人の様になっているのに気がついたのか
中学になると関係が良好になった。今はどうやら親友の様だ。

そしてそのうちの二人から疑惑の視線が投げかけられている。

「吉田 要(よしだ かなめ)です。何故か専用機持ちになりました」
「趣味は読書です」

そう、何故か私も専用機持ちになってしまった。
転生者たちに疑われたくないから、目立たずに行こうと思ったのに。





「受験番号3011 吉田 要だな」

「はい」
私の相手はどうやら織斑千冬さん
……小さい頃から見ているから、さん付けに違和感があるかも。

「これより実技試験を開始する。ISを起動させろ」

あの可愛かった子が、今では立派な大人になっちゃって……。

>緊張するね。
心が緊張してどうするの。
もう慣れた心の中の会話。

「よろしくね」
私はそう言って目の前の打鉄の装甲を撫でた。

>ISのとの接続を確認……完了。
>フィッティングしておくよ?
分かった、そこらへんは心に任せる。よろしくね。

すると何か選択画面が出てきた。

「すみません」

「どうした」

「選択画面出てきたんですがOKで良いんですか?」

「あぁ、構わないだろう」

私はOKボタンを押した。

―搭乗者登録完了『No. lost name Mother』
その表示を私が見る事は無かった。





「始めるぞ」
千冬さんはそう言って剣を構えた。

「はい」
そう言って私も構えた。

「……?」

「あっ、武器は必要になったら出すのでお構い無く」

私の戦闘スタイルは武器を基本出さない。
全く使わないわけでは無いけど。
使えないわけでは無いけど、本気で行くならコレでいい。

「ほう……それだけの大口を叩いてすぐにやられてくれるなよ!」

そう言って加速した打鉄が私の懐に入る。
けど

「遅い」

私はISと戦ったことがある。もちろん生身で。
まぁ心の補助はあるけど。

「なっ!!?」

バカな位ステータスを上げられた転生者達のISに比べれば
こんなのはなんて事無い。
私も今はISに乗っているので怪我の心配も無いし。

私は突きを避けると手を掴んで
背負い投げた。

「あっ、しまった」
飛んでいく千冬さんを私の間抜けな声が追いかける。

アレだとSE(シールドエネルギー)減らないんじゃ……。

案の定、すぐに立て直した。

「今のは見事だったが……ふざけているのか?」

「先生もですよね?あんな大振り避けられて当然です」
「今ので私が追撃をかけていたら終わってましたよ?」

「確かに……君をなめていたようだな」
構えが、変わった。

「全力で行かせて貰う」

>フィッティング完了。全力でサポートするね。

「今度はこちらから!!」

私は動きたい事をイメージ上で伝えるだけでいい。
後は心が動かしてくれる。

瞬時加速(イグニッション・ブースト)

「!」

うん。いい感じ。

やはりと言うかISは継続的な速さはあるけど
瞬時的な速さなら生身のほうが速い。
そういう所を心に補ってもらうのだ。

後の細かい所は私が操作する。

横一線をしゃがんで避け頭の真上にきた刀を
下から呼び出した刀で切り上げる。

顎を狙って来た蹴りを左に避け千冬さんを押し倒す
喉元1cmで刀を止めた。

「……まいった」

試合終了のブザーが鳴った。

…………
………


「………あ、勝っちゃった」
よりによって世界最強に

>おめでとー
あ……うん。有難う。

>どうしたの?
いや、コレで日陰生活多分終わっちゃったなって……。

>え?

ISを解除して
待機状態になった小さな腕輪を千冬さんに渡す。

この時、私も千冬さんも気がつかなかった。

ここに来た時
ISは展開状態で鎮座していたことに。
本来コレに待機状態など無いことに。





合格通知と一緒に異様な手紙が届いた。

●月●日
お話が在りますので予定を空けて置いてください。
9:00に迎えが来ます。

なおこの事は極秘とし
情報が漏れた場合は国際機密法に従って……

何だ、この物騒な追加文は。





「おはようございます、織斑先生」

「まさか近くだったとはな」

「あぁ、先生の家あっちですよね」

「知っているのか?」

「小学校の頃は幾度か街中で会いましたよ?」
「まぁ学校もずっと違いましたし話した事も無いので」
「私の事を知らないのも無理も在りませんが」

「で、一体何の用なんですか?」

「一緒にIS学園に来て貰おう」

え?

「保護者の許可はすでに取ってある」
「後、少し早いが今日から寮に入ってもらう事になるかもしれん」
「30分で準備をしろ」

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戦闘描写は素人&適当クオリティですがご勘弁ください。
そして自分でも書いていて思ったんですが、早すぎる日陰生活の危機。
やっと出た主人公の名前は出来る限り普通にしています。
ハーレム狙い(あるいは狙いだった)の厨二男子は分かりやすいように?痛い名前にしています。

-3-
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