時計台の前にはすでに人影があった。
「キリト君?」
時計を見るとまだ30分前。
やっぱりまたキリト君に先越されちゃったなぁ。
そう思いながら時計台へと近づいていくと、そこにはベンチでこっくりこっくりと船を漕ぐ
キリト君の姿があった。
「クスっ」
また遅くまでinしてたのかな?
あれほど今日は早くログアウトしなよって言ったのに。
仕方ないなぁー。
時間まで寝かせておいてあげようかな。
といいつつ私も眠かったりして―――。
キリト君の肩にもたれると、いつの間にか私は意識を手放していた。
「―――おい、アスナ。―――アスナってば!!」