「ん?キリト君の声がする・・・」
あまりにも身近に感じるキリト君のぬくもりをもっと感じたくて、
私をゆすり起こそうとする彼の腕をぎゅっとした。
すると私の思いもかけない行動に驚いたのか彼はみるみる顔を赤らめ、
固まってしまった。
「アスナ、そろそろ起きてくれ。じゃないと俺の身が持たん・・・」
「んん?あれ、キリト君?本物?えっ、えっ?」
私はようやく事の重大さに気づいた。
今まで夢だと思っていたことが実は現実に起こっていたのだ。
みるみる私は顔が赤くなるのを感じた。
「あっ、ごっ、ごめん」
気づくなるパッと私は手を離した。
すると、途端に離した手が再び組まれた。
「た、たまにはいいんじゃないか?あいつ等も今日はいないし」
あいつ等とはリズやリーファちゃん達のことを言っているのだろうか。