小説『副社長 北条明良?勇退?』
作者:ラベンダー()

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<CM 宿題編2>


缶コーヒーのCM−
セットでの撮影


「宿題編」の続き。

CM撮影の終盤。
明良が思わず吹き出したところで「はーい!カット!」とスタッフの声。

ちゃぶ台に向かっていた明良が、両手を後について笑う。

「もおー…先輩、やめてー。」

監督が「これで行こう。」と言う。

明良達、驚いた様子。

「え?これで行くんですか?」
「まじ?いいの?」

相澤も体を起こして驚いている。2人、監督がうなずいているのを見る。

「うそー!」
「やったー!採用されたー!」

相澤両手を上げて喜ぶ。スタッフの笑い声。


・・・・・・・

(できあがった、CMはこちら)

中庭からのアングル。扇風機が回っている。
私服の明良と相澤、ちゃぶ台で向かい合わせになって宿題をしている。2人のそばには、缶コーヒーがそれぞれ置いてあるが、かなりの空き缶が2人の横に置いてある。
風鈴が時々鳴る。
相澤だけ、うちわで自分を仰いでいる。

明良が厳しい表情で、ノートに向かっている。
一緒にノートに向かっていた相澤が、缶コーヒーを1口飲み「あーーー」と言って、その場に寝ころぶ。

「あーー…広い海、水着の女の子…ビーチボールしてるよー…。僕も入れてー…!」
「学校、明日から!」
「明良君、ちゅめたい」

相澤の言葉に、明良が思わず吹き出す。


明良と相澤が中庭に面する縁側に座り、缶コーヒーを飲む姿が映る。
アングルが変わって、明良のアップで「気分転換に1本どお?」と言い、コーヒーを飲む。
商品名のアナウンス。

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