小説『ゼロの使い魔!?〜覚醒の邪竜〜』
作者:イザナギ()

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題名:修行は省略転生開始



いきなりよくわからない闘技場のような場所に飛ばされてドラゴンやら人間やらと戦い、能力の使い方、手加減の仕方を学んでもう200年位かな?どうやら精神力もずいぶん鍛えられたようで発狂はしてない。

「やっほー」

いつまでもこのままでいるわけにはいかないと思う。
だが邪神が来てくれないとこの世界からは出られない。

「聞いてるー?」

そもそもあいつは僕を助ける気があるのか?忘れてないかな?

「ギムレー!!」
「うわぁっ、ビックリした!」
「ずっと呼んでいたのに、反応しないなんてひどいよ」
「ごめん、気づかなかった。でも200年もここにいたんだよ?」
「だから迎えに来たんじゃん」

いや、だからって。僕はもっと早く来てほしかった。

「ところでギムレー僕の新しい名前?」
「そう、ま、まんまなんだけどね。そもそもギムレーをベースにしてるんだから」

それもそうか、まぁ前世の名前なんてとっくに忘れてるんだけどね。

「で。やっと転生できるの?」
「まぁ転生って言うか正確には才人の変わりに召還なんだけどね」
「もうそれでいいよ、早く人に会いたい。僕は意識は人でも、人じゃなくなっちゃったから。とにかく人と会話したい」
「……ごめんね」
「いいよ、そもそも僕は本来死んでたんだからさ。これでも運がよかったんだ」
「うん、そういってくれると助かるよ。じゃあ、ほい」

召還するゲートが現れた。
ほい、でゲートが現れるってすごいな神様。

「ところでさ、もうひとつ、お願い、聞いてくれるかな」
「え?なに?あまりできることはないけど言ってみて?」

深呼吸して邪神と向き合う。

「名前なんていうのかな」
「言ってなかったっけ?私、名前無いの」
「無い?」
「そう。もちろん名前がある神もいるよ?でも、私には名前が無い。……ギムレーがつけてくれない?」

名前が無い、か。こっちに来て名前を忘れてしまったころ、正直つらかった。
ギムレーって名前はしっくり来る。新しい自分になった気がした。
だから、新しい、という意味をこめて、

「じゃあ君はネオだ」
「ネオ?うん、短くていい名前だと思う」

さて、気に入ってくれて何より。
けど本題はここからだ。名前が無いことには驚いたけどね。

「じゃあネオ」
「なに?」
「その、えっと。僕は男だし、ハーレムとかの願望もあるんだ」
「ハーレムになるようにすればいいのかな?」
「話しは最後まで聞いて欲しい。ハーレムは自分でかなえなくちゃ意味がないと思うんだ」
「うん」
「で、そんな僕だけど。その、ネオがよかったら一緒に来てくれないか?」

告白した。正直、ネオの事がずっと頭から離れなかったもんだから。
早いうちに告白しておこうって思ったんだ。

「えっと、それってどういうこと?」

告白を理解してなかった!
ネオの肩をつかんで向かい合って言う。

「ネオの事が好きだから一緒に来て欲しいっていってるんだよ!」

遠まわしでなく、ストレートに。

「え?ちょっと待って?私邪神だよ?人を傷つけることに躊躇ったりしないような、そんな存在なんだよ!?それに私たち、お互いのことまだ知らな「関係ないよ」え?」
「関係ないでしょ。お互いの事知らなくたって関係ない。僕が聞きたいのは、僕と一緒にこれない理由じゃない。僕が聞きたいのは、ネオが僕の事を好きかどうか、それだけなんだよ!」
「!!!」

本心を言った。属性が闇なのは僕も一緒。人を攻撃するのを躊躇わないのも同じだ。
好きになっちゃったんだからしょうがないだろう?

「私、私もギムレーが好きだよ!」
「!そう、か。嬉しいよ、ネオ」

ギュっとネオの体を抱きしめる。
さて、恥ずかしくて仕方が無い。

「行こうか、ネオ」
「待って、ギムレー」
「え?なんむぅ!!

視界いっぱいに広がったネオの顔。そして口に触れるやわらかい感触
キス、されてしまった。

「ん……んむ……んんんんん!?」

やられっぱなしも嫌なので、舌を入れて反撃、ネオの顔が次第にボーっとしてきたところでキスをやめる。

「あうう、主導権握ろうとしたら、握られちゃったぁ」

なにこのかわいい生き物!?

「いきなりされてビックリしたけど、気は済んだ?」
「クールにしてるつもりだろうけど、顔真っ赤だよ?」
「うるさいよ!……これから、よろしく」
「うん!」

僕とネオは一緒に、その光の扉へ入っていった。

-2-
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