第三十四話
「……………………」
「……………………あ、あの〜」
皆さんおはよう。石田龍音だ。太刀風との戦闘から一夜開けた今朝、俺は信じられない物をみた。
「お、おはようございます。ご主人様」
目の前にアギトサイズの人が食卓を拭いていたのだ。茶髪のポニーテールで強気な感じが外見からも伺える(恋姫無双の馬超)。
「翠なのか?」
「はい!!よくお分かりで」
「おはよ〜…………って誰!?」
部屋からアギトも現れた。ややこしくなるな、こりゃ………てかぞろぞろとみんな来やがったし!?
―――――――――龍音説明ナウ――――――――
『『『『なるほど〜〜』』』』
なんとか納得してくれたみたいだ。
「なんなら星にも翠みたいなアウトフレームをつけたらどうだ?」
「ふむ…………星はどうだ?」
『欲しい』
ティーダの提案に星は賛成する。
「なら、誰かいいやつに頼ん『その事なら私に任せ……』(ブツン)頼んでみるか」
『『『…………………』』』
なんだ?その目は
『『『いや、なんでも』』』
そうか……なら良いが
『酷いじゃないか!』
ジェイルが通信で訴えてきた。
「何が?」
『さっき、通信を切っただろ!?』
「いや、お前に任せたらろくでもないことになりかねないからな」
『酷い!!』
事実を言っただけなのにな?
『それなら私が付いておけば大丈夫でしょうか?』
「ウーノか………ならジェイルに付いておいてくれ。お前がいれば安心だ」
『わかりました。では、ただいまそちらに向かいます』
「あぁ」
―――――――数分後―――――――
「失礼します、龍音様。星様と翠様をお預かりにあがりました」
転送ポート(最近完成)にウーノが現れた。
「あぁ。それじゃ二人を頼むぞ」
「はい。では、失礼しま『龍音く〜ん………』シャーリー?どうした?」
涙目のシャーリーから通信が入った。
『実は、はやてちゃんにユニゾンデバイスを頼まれて、中身は出来たんだけど………』
「肉体が出来ないと」
『そう!!だから手伝って〜』
まさか、あのシャーリーがここまでなるとは…………。ってことはジェイル、お前何気に凄いんだな…………
「それなら、ウーノ」
「わかりました。では、シャーリーさんでしたか?九時にゾディアーテ隊社(コレまた建設開始からわずか1ヶ月で完成)の入り口に来て下さい。説明はそのときに致します」
『わかりました』
そう言って、シャーリーとの通信を切った。
「では、はやてさんも連れて午後の九時に」
「あぁ。なんならアギトも連れてけ」
「わかりました。では、アギト様も」
「おう!!んじゃ、行ってくるわ」
「あぁ、行ってらっしゃい」
ウーノ達は転送ポートへと消えていった。
午後九時。俺は転送ポートの前に立っている。
「で……………八神家はわかるが」
俺は肩を震わせていい放った。
「何で、仲良し五人組が揃い踏みなんだ!?」
「「「「面白そうだから」」」」
「はぁ…………わかった。ちゃんと付いてこいよ?」
「「「「「は〜い」」」」」
こうして、本来来るはずのメンツとオマケ四人で隊社に向かうことになった。
「到着だ」
『『『『お〜』』』』
今回連れてきたメンツはみなここが初めてだ。
「あれ?総長、早いっすね」
玄関には話し方が特徴的な、ウェンディがいた。
「ウェンディか。案内頼むぞ」
「了解っす!!ちゃんとついてくるっすよ〜」
俺達はウェンディのあとを追った。
「ここっす」
「ありがとう。ジェイル、入るぞ」
『あぁ!!良いぞ』
ジェイルの返事を確認し、入室した。
「ようこそ、私の研究室へ」
「はいはい。んで例のも「ジェイル・スカリエッティ!?」んぁ?言ってなかったか?てか、本局からのメール見てないのか?」
「え?バルディッシュ?」
『確かに来てました。ですが、あなたが見ずに消したのを覚えています』
「「……………………」」
何をしているんだ…………
「その事は知りませんでしたが、私は貴方を許す気はありません………」
「わかっているさ。プロジェクトFの基は私だ。私のせいで君の母、プレシアの人生を狂わせたのだから………本当にすまない!!許してくれとは言わない。だがこの謝罪だけは受け取ってくれ!!」
ジェイルは深々と頭を下げた。
「私は貴方を信用したくありませんが、龍さんが信用するのであれば、私も信用します」
「そうか!!ありがとう!!」
フェイトとジェイルが仲直り?をした。
「そんで〜うちらのユニゾンデバイスは、どこに?」
「こっちだよ〜はやてちゃん」
「シャーリーさん!?」
はやての問いに、奥の部屋からきたシャーリーが答えた。
「さ、早くおいで」
「う、うん」
強引にシャーリーに連れていかれた。
「この子だよ〜」
生体ポットにかかっていた布を勢いよく外した。
「今出すからね〜」
「出しとけよ………」
そのまま作業を続ける。俺の突っ込みを無視して。
「開いたよ」
シャーリーは難なく開けた。
「ふぁ〜………よく寝たです」
「か…………」
「か?」
「可愛えぇ〜!!」
「わっぷ!?」
はやては出てきたユニゾンデバイス(小さいバージョン)を凄い勢いで抱き締めた。
「落ち着け」
はやての頭に手刀を落とす。
「〜〜〜〜〜〜!!」
悶絶するはやて。自業自得だ。
「で、名前は?」
「リインフォースツヴァイです〜!!」
「んじゃ、リインで良いか?」
「はいです〜、パパ!!」
…………………………はい?
「何で俺がパパなんだ?」
「何となくです〜」
「ハァー………………わかった。好きにすれば良いさ」
「わ〜いです〜」
リインは喜んで俺の胸辺りに抱きついてきた。それはそうと、
「シャーリー、星と翠、それにアギトは?」
「三人なら………」
指を指されたところを見ると、
「肉まん?」
「失礼…………」
肉まんがでかでかとあると思えば、後ろから赤毛のショートでアホ毛が一本、体の一部に紺の刺青?が入っている(恋姫無双の呂布)。
「ん?マスター?」
なんか猫みたいだ。気まぐれそうと言うか……
「ご主人様!!どうですか?この星ねアウトフレームは!!」
「アタシと翠で考えたんだぜ♪」
自信満々に聞いてくる二人。まぁ、予想どうりと言うか予想外と言うか……………
「まぁ良いか。さて帰るぞ〜。リインは八神のところに戻れよ」
「はいです〜………………」
「また今度相手してやるから、我慢しろよ?できるか?」
「わかったです」
「そうか、偉いな。それじゃぁな」
こうして、俺達は解散した。
閑話
「そう言えばさ、翠の口調って素じゃないだろ?」
「あれ?ばれてた?」
「愚痴、聞いた。太刀風の」
「あっちゃー………聞かれてたか」
「そっちのほうが良いと思うけどな〜」
「そうか?」
「あぁ」
「エヘヘ、ならそうするわ。これからもよろしくな、マスター」
「星もよろしく」
「アタシめよろしくな」
「あぁ。こちらこそよろしく」