小説『アイドル 北条明良(4) ?告白?』
作者:ラベンダー()

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?未公開シーン?

先輩が僕のベッドの横で雑誌を読んでいる。
すると、とたんに大声で笑いだした。

「?先輩どうしたんですか?」

必死に果物を食べている僕は、口をもごもご言わせながら、先輩に尋ねた。

「お前、よく「天涯孤独のアイドル」って書かれるじゃない。」
「あー…あんまりそう呼ばれるの、好きじゃないですけど…」

僕は「はい、先輩」と言って、百合さんが切ってくれたリンゴを先輩の口に放り込んだ。
先輩は「もう果物は飽きたよ。」と言いながら、リンゴをかみ砕いている。

「で、何を笑っていたんですか?」
「あ、そうそう。今、お前なんて呼ばれていると思う?」
「??わかりません。…なんて書いてあるんですか?」

先輩はくすくすと笑いながら、雑誌の1部を指で指し示した。僕は、そこを覗き込んだ。

「病院の似合うアイドル?」

先輩が再び大声で笑い出した。僕は不機嫌になった。

「…すっごく、嫌い…」

そう呟くと、先輩はお腹をかかえて、なおも笑い続けた。
…しばらく、黙ってくれそうもない。

(終)

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