極めて日本人らしくいただきますをして目の前の、良く分からないハーブといかにもシェフが作りましたと言わんばかりのソースに彩られたチキンに手を付ける。
えーっと、俺左利きだから左にナイフ、右にフォーク……こんなの習ったの随分前だから忘れちまったよ。
まぁいいや、団長のウルフィアスが小さいステーキにがっついてるんだ、俺だってがっついてやる。
「はぐはぐはぐはぐ……はぐはぐはぐ……ウマすぎる!!!!!!」
なんだこの料理は!?
口の中に入れたら溶けちまったぞ!もはや食ってるのかすらわからないが味がするって事は食ってるんだろう、多分。
続いてコーンポタージュ。
スプーンでちびちび口へと注ぐ……
「うん、コーンポタージュだ、次」
今度は王様が食べていた子牛の肉。
なんだろう、このソース醤油っぽいぞ?いやぁ醤油だなこれ。
こっちにも醤油があるのか、まぁコーンポタージュがある時点でありそうだけど。
ナイフで一口サイズに切って頬張る。
おぉ、ステーキと醤油ってなかなか合うんだな。
「お気に召したかな?その醤油はわざわざ東の地から取り寄せたんだ」
「東の地?って事は、こっちの世界にも日本みたいな国があるのか?」
向かいに座っているクリームヒルデに尋ねる。
「……海を越えた所にある。彼らは勇猛で、いかなる時も己を信じて戦い続けるそうだ」
どう考えても侍です本当にありがとうございました。