小説『ペルソナ4・ザ・ゴールデン 平和を望んだ異端者』
作者:イザナギ()

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第九話 鳴上の訪問


どうにか退院することができた。
入院費を払う為に一回戻ってきたがまぁ関係ない。
久しぶりの我が家、だ。ただちょっと広すぎる。ぶっちゃけどこの金持ちだって位に。

「もっとも、全然懐かしいって気がしないんだよな」

二週間、短いような長い時間。
昨日まで雨降ってたからか霧出てたけど問題なかった。雨のほうがこの腕だと問題だし。
その後、なにをするでもなく、俺は眠ることにした。幸い二、三日は家で休むようにいわれてるし、今日は土曜で明日は日曜。
とりあえずの問題は無い。今は夜だからご飯を作る必要も無い。

家は、懐かしい気はしないとはいえ、やっぱ落ちつくな。
んじゃ。お休み。………ZZZZZZ。

次の日

今現在昼になるかというところ。片手がきかなきゃまともに料理なんて出来ない。ある程度は使えるようになる前は、カップメンですますしかない。と、いうわけでお湯を温めている。
今回はチキンラーメンだ。というかこれしかなかった。片手じゃ卵が割れないので断念。……ちくせう。
と、なんかチャイムがなった気がした。

「どちらさまだ?」
「闇討」
「って鳴上じゃん、どした?」
「いや、見舞い。病院にいってみたが退院昨日ってしらなかったんだ」
「……だれから住所聞いた?」
「病院のスタッフのひとだ。どこに住んでいますか? と聞いたら教えてくれた」
「ふーん、意外と律儀なんだな」
「もっと早く来れればよかったか?」
「別に。あがるか? なんもない家だけどな」
「お邪魔します。……なんかなってるぞ」

あ、しまった、お湯沸かしてんだった!?

「やば、お湯!」

駆け出した、そして、どうにかとめた。

「なにしてるんだ?」
「や、この手だと料理も出来ないからな。ラーメン作って食べんの」
「……俺が作ろうか?」
「作れんの!?」
「ああ、一応な」
「んじゃ頼むわ。……ありがとな、鳴上」
「いや、問題ない」

鳴上ってかっこいいよな。ちょっと変な顔してたけど。
こういうこと普通にできるあたりすごいかっこいいねぇ。
テキパキと料理を始める鳴上をみながらそう思った。
ふと頭の中になにかが浮かんだが、それはハッキリと浮かばずに霧散した。なんだったんだろうか。

顔を上げると鳴上がいた。豚のしょうが焼きができたみたいだ。

「……? できたぞ」
「お、うまそうだな。……ん、うまい。濃い目の味付けが一番だな」
「そうか。冷蔵庫、薄味のやつじゃなくて濃い味ばっかりだったからな」
「大丈夫。野菜もちゃんととってっから」
「そういう問題か?」
「そういう問題だよ」

そのまま鳴上と雑談しながらすごした。

鳴上視点?

絆が変わった、か。愚者の絆が、特捜本部としての絆じゃなく、闇討との絆に変わったというのか?
絆が変わることもある、か。闇討の感謝に触れて、仲がよくなった気がした。
……いい関係が築けそうな気がした。

後書き
主人公の絆はどうしよう、と考えた末、設定無視して愚者にしました。道化師→欲望みたいな感じで、特捜本部→オリ主ってかんじの変更です。 誤字や、変なところがあったら教えてください。ちなみに、ハーレムキャラは四人で、天城、里中、久慈川、白鐘です。マリーは鳴上とくっつける予定でいます。流石に鳴上に恋人がいない、というのもいやだし、気に入っているとはいえ、月や太陽の人とくっつけよう、って気にはならなかったためです。P・S 鳴上はサッカー部+演劇部です。プレイしながら書いていて、そのうち、選択した部活がそれだったためです。ご了承ください。

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