小説『ペルソナ4・ザ・ゴールデン 平和を望んだ異端者』
作者:イザナギ()

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第六話 風邪の影響か?

サイレンの鳴る中、学校へ急ぐ。風邪を引いたのか、かなりダルい。……昨日テレビに入ってからずっとだな。
午後には早退をすることになるかもしれない。

だが学校に行ってその午後待っていたのは全校生徒の呼び出し。
かなり重要だからと早退もダメらしい。はっきり言うとめんどくさい。
しばらく待っていると校長がやってきた。

「今日は皆さんに悲しいお知らせがあります。三年三組の小西早紀さんが……亡くなりました」
「な、亡くなった!?」
「小西さんは今朝早く、遺体で発見されました。小西さんがなぜ亡くなったのか、警察の方々が捜査して下さっています。協力を求められたときは、我が校の生徒として、節度ある姿勢で応じてください」

周りがざわついている。小西先輩が死んだ、か。知ってる奴が死ぬってのは、仲がよくなくても、苦しいな。

「えー、静かに、静かに……。それから、先生方からは、いじめなどの事実は無いと聞いています。くれぐれも、軽い気持ちで街頭取材などを受けたりしないように」
「遺体で発見って……そんな」

校長の話はまだまだ続く。

俺は終わった後、すぐに帰った。体がだるくてしょうがない。
とりあえず、また明日学校いって、午後に病院行こう。
そうだ、携帯を充電ってあれ? ……どっかで落としたか。
また、か。よく落とすんだよなー。

そのうち買おう、と思いながらも今日は寝る。
そういえば、マヨナカテレビ……なんか映ん……の……か…………な。

次の日、誰にも会わずに登校した。やばい、だるい。
今日は午前だけだからな。なんとかなるだろ。

朝、鳴上と花村の会話をぼんやり聞いていると里中があわてて入ってきた。
なぜか二人が若干あせってる。

「その……き、昨日は、わりぃ、心配させて」

んー? なんかしたのか? 里中に小西先輩のことについて心配させたとか?
ありえそうだなー。……やばい、意識が保てなくなってきた。

三人の声が遠く聞こえる。

「……し、……けた……てた。……メール…………くて。夕方………………くるって……」
「…………から…………って。……はまだ……か?」

なに、いってるんだ?どんどん意識が遠のいていく……。

「…………………入れられたってこと!?」

あ、もう無理だ。モロキンの授業はとりあえずないし、このまま寝ちまおう。


放課後、ボーっとする頭で病院へ行く。
なんか里中に話しかけられたような気もするが?よく、わからない。

信号、よし、青だな。ふらふらと歩き、そして何かにぶつかった。
とても強い衝撃。そしてまるでジェットコースターで急降下するような感覚。……ああ、車に、跳ね飛ば……された、のか? 痛みと風邪でうまく頭が回らない中、頭を庇おうと手を構える、そしてまた強い衝撃が体に走る。そして一瞬で意識が暗転した。
目の前がくらくなって、き……た。なにも、かんがえ……られ、な……。



BADEND




































って

「んなわけあるかあぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!」

う、腕が痛いぃぃぃぃぃぃ!!!!!! ほ、他の場所も痛い!? ここはどこ!? 俺護! ……よし、ネタが思いつくだけの余裕はある。

左腕にものすごい包帯が巻かれている。
状況を整理すると、だ。

信号を渡る→信号無視の車が突っ込んでくる→轢かれる→奇跡的に腕を中心にどっかをうって、死ぬことは無かった、と。

ま、そりゃ風邪による不注意で事故死、なんて洒落にならんしなぁ。
あ、なんかまぶたが重くなってきた。今の時間はわからないが、まぁ問題ないな。ここ病院みたいだし?起こされるときは起こされるだろ。

と、いうことで、お休み。……ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ……。

ん……? なんか目、覚めた。
……あ、今気づいたけどここ、個室だ。一応テレビもあるんだなぁ。
今の時間は、11時58分?外には雨も降っているみたいだな。
うむうむなるほど。

「これは、あれだな。マヨナカテレビを見なさいっていう、神様のお告げだな」

そして、0時になった瞬間!
なんかが、いや、天城が映った!? え、天城が運命の相手!?

「今晩はー! えっとぉ、今日は私! 天城雪子がナンパ! 逆ナンに挑戦してみたいと思います!」

あれ? なんか様子がおかしい。背景が城だし。WHAT? な、ナンパ? あの、天城が、か。
人は見かけによらない、てことか。……んなわけあるか!?
……失敬、なんかテンパッタみたいだ

「題して、やらせなし! 突撃、逆ナン! 雪子姫の白馬の王子様探し!  
もっ超本気! 見えないところまで勝負仕様、ハート、みたいな、ね。もう私用のホストクラブをおったてるくらいの意気込みで、じゃあ行ってきまーす」

と言って城に向かったかと思うと消えた。
……そ、そうか! 分かったぞ!

「なるほど、これは夢だな。きっと風邪を引いたことにより、現実の俺が相当苦しんでいるのだろうな」

それでこんな夢を見たんだろう。夢で寝ればきっと現実で起きれるな。
と、いうことで寝ることにした。



朝起きたら医者に、順調に行けば四月最後の土曜日ぐらいほどで退院、その後六月くらいまで、週一回通院して、激しい運動さえしなければ六月ぐらいには包帯も取れてほぼ完治する、とのことだった。腕だけならもっと短いらしいが、足にもひびが入っているらしく、そのため二週間くらいが妥当だろう、ということ。まぁもっとも足は二週間くらいで完治する程度らしいが。やれやれだ。

あーあ、変な夢も見るし、もともと猛スピードで突っ込んでくるっ車だって余裕でよけれたはずなのに。
しばらくは退屈だな。

こうして俺の病院生活が始まった。

後書き
主人公をしばらく関わらせないように、と考えたらこうなりました。
誤字脱字などの注意、感想を待ってます。

-7-
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