小説『闇夜にはマロウティーでも』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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車を走らせること15分。私は現場NASUTACHUMUに、事件現場に到着した。するとそこには野次馬がたくさんいた。それを抑えている警官も大変そうだ。
「・・・道をあけてください。」
私は満を持して野次馬に声をかけた。すると警官は驚いた顔で私を見た。それもそうだろう。私は一応容疑者なのだから。
「あ、あなたは!花茂芽さんですか?」
「ええ、私こそ染月花茂芽よ。」
警官は大変あせったような表情だった。
「中に入れてもらえる?」
「え・・・?だ、ダメですよ!中には他のものは入れないようにと上にもきつく・・・」
そこまでいい終えたころだった。中から中年くらいのおじさんがでてきて、
「なんだよ、うっせぇなあ。こちとら休日だったのに呼び出されて捜査して・・・た・・・」
中年男の言葉が詰まった。私はこの人物をよく知っている。この人は私がまだアメリカに住んでいたときの知り合いだ。
「花茂芽・・・なのか?」
「ええ、ご無沙汰しております。知場 帯夢(しるば たいむ)警部。」
「・・・まさかこんな再会になるとは、残念だ。中で詳しく話を聞こう。さ、入れ。」
私は帯夢さんに連れられて現場へと向かった。

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