小説『ソードアート・オンライン―黒の剣舞―【凍結】』
作者:バイタリティ()

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※今回はスランプな作者が書いた時間稼ぎのような番外話です。時間軸は原作1巻アインクラッドと同じ、つまりデスゲーム開始から二年後の話です。壮大なネタバレが含まれます。この物語が確実にこの未来になるというわけではないですが作者が思い描くほのぼのな未来の話です。では、どうぞお楽しみ下さい



番外話『とある未来のセレナーデ1』


「シュオンくん、ご飯出来たよ?起きよ?」ユサユサ
アスナの綺麗な声音と共にユサユサと揺らされる体、それがとても心地良いと感じてしまうのは俺が彼女を含めた妻たち(・・・)を愛しているからだろう


「んむぅ………」

10000人を閉じ込めたデスゲーム『ソードアート・オンライン』の世界においても俺の癖、3分ボケは反映されていた
この世界では睡眠PKなんて冗談でもない殺し方があるから俺のこの癖はかなり危険値を上げていた
しかし寝るときは必ず愛する妻たちの誰かが付いていてくれるので一概に否定したくはないのが困ったところだ


「ふふ、もう…本当にシュオンくんは可愛いなぁ〜」

なんて言いながら頭を撫でてくれるアスナ

幸せだなぁ…起きたくないなぁ…と思った俺は悪くないと思う

でもそろそろ起きよう

この時間も大好きだが彼女たちと触れ合っている時間はもっと大好きだ

「んー、おはよ、アスナ」

「うん、おはようシュオンくん」Chu♪

朝起きたらキスをする、これは結婚する時に決めた甘い約束だ
てかこんなに幸せでいいのか俺?







アインクラッド46層の迷宮区と安全圏との間にあるモンスターの出ない穏やかな森に俺たちは住居を構えている
46層は青い空と豊かな森が広がる階層で現在攻略されている階層の中で最も美しく穏やかな場所として有名である
さらにここには温泉が涌き出るスポットが存在し、当然ながら我が家も天然の露天風呂が備わっている

22層にもいい家があったのだがあそこは俺たちが住むには狭すぎたので俺が攻略されている階層を走り回ってようやく探し当てたのが今の我が家だ
46層というなかなかにレベルが高い階層故に人が少ないのが魅力的だ

まぁ、大人数で露天風呂付きの住居なのでかなり、いや凄くお金がかかったのだが最前線で戦う俺たちには自分には必要のないレアアイテムなどがドロップすることもしばしばあるのでそれをエギルに売り資金を調達した


「おや、うちの寝坊助さんがやっと起きてきたみたいだね」


「おはよラン(アイコ)。寝坊助については自覚しているけどせっかく攻略から離れているんだから別にいいだろ?」

寝室のある二階からリビングのある一階に降りると白い七分袖のシャツとスラリとした黒のスラックスを身に付けたランが読んでいた新聞から顔を上げ悪戯染みた笑みを向けながら話しかけてきた

「ふふ、確かにそうだけどのんびりしているとクラインたちに抜かれてしまうよ?彼らは兄さんに追い付こうと必死にレベルを上げているんだから」


攻略から離れている、というのも俺と嫁さんたちで結成されたギルド『SCARLET NIGHT(緋色の夜)』はヒースクリフ率いる血盟騎士団と並ぶアインクラッド最強のギルドだ

どちらも最前線を率いるギルドなのだが攻略に関していえば俺たちのほうが優れていた
『SCARLET NIGHT』は少数精鋭、素早く動けて一人一人の実力もこの世界トップクラス、故にあっという間にボス部屋を見つけてしまうのだ

だがボス部屋を見つけたのは良いものの、他のプレイヤーがボスに挑むには心許ないレベルなのでレベルを上げている間は邪魔にならないように他の階層でレベルを上げている


「追い付かれたらさらに差をつけてやるさ。なんせ俺はアインクラッド最速だぜ?」

ユニークスキル『疾風』
俺の強さを支えているのはこれによるところが大きい
デスゲーム開始から一年はアスナたちを護ろうと無茶に無茶を重ねるようなレベル上げを繰り返していたら習得したスキルだ
まぁ、アスナたちに心配されるは、『守護中毒(ガーディアンジャンキー)』なんてあだ名を貰うわで大変だったことはまた別の機会に語るとしよう


「ほら、シュオンくんもランも喋ってないでご飯食べて。ユウキたちはもう街に出ていい席を予約しに行ったんだよ?」


「そんなに焦らんでもいいだろ。試合(・・)は昼からなんだからさ」


「武器の最終調整とかリズにしてもらわないといけないでしょ!」


「……はい」


「ふふ、兄さんは妻である私たちを引っ張らないといけないんだからしっかりしてね?それにしてもアインクラッド攻略新聞にもでかでかと載っているよ







最硬の神聖剣・ヒースクリフvs最速の疾風・シュオンのアインクラッド最強を決めるデュエル!ってね?」






━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━お久しぶりです!今回はお茶濁し回ですね。本編のアイデアが浮かばないので番外話です…。補足ですがアインクラッド編シュオンのハーレムはアスナ、ユウキ、ラン、リズベッド、シリカ、サチの6人です。アルゴも入れたかったのですがこの番外話では違うという感じなので本編では入れようかな〜と思っています!しばらくは番外話でごまかしていきます…すいません。次回はヒースクリフとのデュエル!どんな感じになるのでしょう?それは次回を乞うご期待です!あとコメントよろしくです!

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