いざ好きと意識して口に出すと、照れるものだ。
ハルカはそっぽを向いて俯く。
そんなハルカを、トモさんはまた優しく抱きしめた。
「お前かわいいよなー。しぐさとか。」
頭をなでながら言った。
ハルカは真っ赤な顔で首を横に振るだけだった。
そしてトモさんの胸に顔を沈める。
……あーこの腕の中落ち着くんだよなぁ。
暖かくていい香りで。
もうずっとこのままでいいや。
そう思っていると、トモさんが何かを思い出したようだ。
「あ!付き合ったからキスしていいんだよな!?」
「は!?何を!」
トモさんの目は子供のように輝いていた。
もうこれで三回目だが、顔を近づけてくる。
さーて今回はどうしてあげようか……。
さすがに彼氏に暴力はいけない。
ハルカはスッとトモさんのメガネを外した。
そして耳にかける部分をトモさんの口に刺してあげた。
「……あの、これはどんな嫌がらせですか?」
「キスはまだ早いんですよー。」
えへへと笑うハルカ。
その顔はとてもうれしそうだった。